内容説明
特撮番組やアニメなど、最も身近な空想科学世界には、いつの間にか「常識」になっている設定やアイデアがいくつもある。変身、巨大化、超音速飛行、光線、バリア…。しかし、これらは科学的にどこまで正しいのだろうか。無理やり実現したら、いったいどんなことが起こるのだろうか。本書は、夢の世界のできごとを科学で計るというタブーに敢えて挑戦し、空想科学世界の魅力を再確認するために書かれた。アトムやウルトラマンに胸踊らせた経験を持つ、すべての「科学の子」に贈る驚嘆と爆笑と感動の書。
目次
第1部 設定からしてトンデモない!
第2部 この技を使ってはいけない!
第3部 役に立つのか、超科学技術!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えいなえいな
15
中学か高校の時に親戚から紹介され、もともと特撮が好きだったので読みましたが、こんなに読書で笑ったのは生まれて初めてでした。今でこそこういう本はたくさんありますが当時は本当に斬新で素晴らしい本だと思いました。
ねじまき鳥
5
個人的にはもう少しガンダムに触れてほしかった気がしますが、こういうふざけたことを真面目に考えるスタイルはきらいではありません。2022/06/29
不見木 叫
5
小説が読書のメインになるまでに好きだったシリーズ。6巻目ぐらいから作風が変わる。初期は文章が硬いのもあってdisと受け取られやすかったが、むしろ熱狂的マニアが高じた故の作風であったと思う。後期の読者から提供された命題について答えていく形式の方が自分好み。
ざきさん
3
大人気シリーズの空想科学読本の元祖!その内容はアルファにしてオメガである。僕自身、中学生の時にこの本を読んで理系に進むこととなった、人生を買えた一冊だ。内容の面白さは勿論のこと、子供の時には全く気付かなかったが「はじめに」と「あとがき」が素晴らしい。科学と空想と言う一見真逆にあるものを同時にそして包括的に愛している著者の少年のような心が滲み出る文章になっている。中身としてはバリアの「割れる!光る!」の図らずも条件クリアしちゃってテンション上がった感じが好き。2021/01/10
ぼっこれあんにゃ
2
◎これぞ、科学の基本。この本にはひとつの特徴がある。それは、SFの世界の現象を数字に置き換えてみようという試みだ。数値への畏敬の念に貫かれている。逆に言えば、制作者が数値にあまりにも疎いところから、ゼットンの1兆度という火の玉などのとんでもない設定が登場するのだろう。とにかく数字を大切にとらえることから、科学ははじまっていくのだと思いました。とても面白い本です。2012/09/10