内容説明
オホーツクの冷たい海で行われている『蟹漁』。『国策』の名の元に、劣悪な環境下で労働者たちは非人道的酷使を強いられていた。長時間に及ぶ労働、非衛生的な環境、食事すら満足に与えられない日々…。人権はなく、労働者たちは虫けらよりも無造作に使い捨てられた。だが、やがて過労による死者が出ると、労働者たちの意識は徐々に覚めて行く。そして遂に『ストライキ』を決意して―!?プロレタリア文学の金寺塔が遂に登場!
著者等紹介
小林多喜二[コバヤシタキジ]
1903年、秋田県生まれ。1929年に『蟹工船』を『戦旗』にて発表し、プロレタリア文学の代表格として注目される。しかし1933年2月20日、特高警察の拷問により死亡(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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SK
4
52*小林多喜二先生の命日。資本家に搾取される労働者たち。2020/02/20
CACHUMIN
2
正直に申しますと細谷佳正のCD目当てで買いました。 タイトルだけは知っていたのですが、内容は全く知らずに読み始めてあまりの過酷な労働環境にびっくり。小説とはいえ、読んでいてつらかった。そしてこの作者が拷問の上に殺されたという悲しい最期だったと知り、さらにつらい気持ちになりました。かつては日本も暗い時代があったのですね。2015/08/18
海星梨
0
文化史で習った当時から前々から読みたいとは思っていた有名作。図書館にライト層向けのデザインのこれが新刊コーナーにあったのでいい機会だと思って手に取りました。文章は大衆に働きかける意図から結構平易で読みやすいのかなという感想です。今の時代から読んでるから、戸惑う言葉はあるんですけどね。釈ついてるしググればいい話で。 ちょっと調べてたら著作権切れていて青空文庫って電子書籍でも読めるんですね……。他のプロレタリア文学も読みたいです。2016/12/15
青緑
0
声優さん目当てで買った本なので軽く読んだことを謝罪します。良い本でした。2020/12/20