感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
不識庵
9
「無はなにもない状態ではありません。無は充満です」。以前ある僧が言っていた。その時は理解できなかったが本書を読んで、無は満ち満ちている様子なのだと分かった。無は私はないという無我に通じる。不安になる必要はない。無我であるから自由になれる。心は平安である。詳細は省くが、釈迦如来、阿弥陀如来、あるいは弘法大師。その顔を思い浮かべれば、心が自在である境地が自ずとわかろう。仏教の目的は苦の消滅にある。一切皆苦の現世において、心たいらかに、自由に生きるための教え。私はそう理解している。本書は絶好の教科書である。2020/03/09
千本通り
2
「読書のすすめ」の清水店長お奨めの本。著者がアメリカで外国人相手に布教してきたせいもあって、論理的でわかりやすい。最初にブッダの生涯を描き、次に「真理」として三法印、すなわち諸行無常、諸法無我、涅槃寂静をやさしく説明する。最後に「実践」だが、これは内容に飛躍もあってついていけない部分も多々あったが、仏教の入門書としてはよくできている。2023/10/10
わかば
1
読むのにとても骨が折れた。ただ、その価値があったと思う。仏教の基本として、三法印、四聖諦、そして、八正道。説明を緻密にしてくれた。少しずつ仏教の考え方を、身体に染み渡らせることが出来たと思う。「現象有」という認識の厄介さについての説明で、如何に自分達が、現象に「心を囚われている」かが認識出来た。如何にして「心の囚われの」を少なくして「心の囚われない状態、心の自由さ」を作れるか、そして、普段使用する「言葉」が「心」を作ることを認識し、結果的に「幸せ」に繋がるということが理解出来た。心掛けていきたい。2023/11/19