内容説明
23歳の女性編集者のまわりに連続して起こる不可解な出来事。やがて彼女の中で分離した人格が告げる人間の未来とは―。衝撃のミステリアス・ドキュメント。
目次
第1章 予期せぬ出会い
第2章 反対の出来事
第3章 彼女の中の七人
第4章 泉みゆきの行方
第5章 それぞれの絆
第6章 意外な成りゆき
第7章 母に抱かれて
第8章 みなみとかおる
第9章 最後の人格
第10章 マルチエイジ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワタナベ読書愛
3
1998年刊行。7人の独立した人格を持つ女性と接し、AV作品を作っていく過程で起きた出来事や監督、関係者たちの思いを書いた話。実の親からの虐待、強姦などを体験するたびに人格が分離し、4歳~成人まで7人の人格が表れたり隠れたりし、それぞれ独立した立場で日常生活を行い、本体の内部で交流をし、外部に居る他人と会話をしたりする。彼女たちは病気ではなく、異常でもない。関係者に心を開いていく様子や、過去の傷を癒し成長していく。多重人格だけではなく、誰もが心に何らかの傷を持っている。薬では問題は解決しないとわかる一冊。2022/05/17
kero55
2
面白かったです。 かつて、精神医学の観点を交えた読み物として、24人のビリー・ミリガン という有名な話を読みましたが、どこか他人事の読み物でした。 が、こちらは、現代の多様な人間関係の中で、各々残酷な目に合いながらも、人はどう自身が生き延び、自身を癒すのか、もっと考えようよ、と身近に語りかけられた気がしました。 著者の他の本も読みたくなりました。 "全ては自分自身の中にある" まさにそうだと思う。2019/05/11
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