内容説明
14年前、居場所のない大学から、別の場所、別の自分を求めて、「闇」の国、インドに旅立った。インドの地を14年後の今、再び訪れる。インドの何が変わり、私の何が変わったのか?神々が人々の心に息づく精神世界、ぼったくりが横行する国、経済自由化により進む近代化の街…いくつもの顔に引き裂かれる、インドという異質な「鏡」を通して、日本の、そして自らの「今」を再検証する、異色のアジアン・ノンフィクション。
目次
はじめに 人はなぜ旅立つのだろう
1 デリー―未知の闇、ふくよかな迷路
2 ジャイプール―五感を生きる少年
3 ジョードプル―マハラジャの豪奢で素敵な夜
4 ジャイサルメール―砂漠に響く「声・音」
5 アグラ―サドゥーたちは祈り続ける
6 バラナシ―サリーを脱いだ女たち
7 カルカッタ―世界でもっとも邪悪で優しい街
8 エピローグ まわれ、糸車
おわりに 旅に遊び、風の行く手に従えばいい