内容説明
歴史の奔流の中で、紺碧のカリブ海に生きたネッド・ヨークの、愛と冒険の一大ロマン。議会派と国会派の対立は、1642年夏についに内乱に発展した。議会派の新国民軍は国王派の軍隊を破り、49年にはチャールズ1世が処刑され、クロムウェルが護国卿に就任する。イギリスは王国から共和国に変わった。清教徒革命である。激動は本国から大西洋をわたってきた。伯爵家の二男でバルバドス島の農園開拓に従事しているネッドに、議会派の迫害は日に日に高まっていく。島を棄て、バカニアとなったネッドは…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
0
ネッドと彼のパートナーであるオーレリアがジャマイカに建てている邸宅にかかり切っているとき、トーマスとそのパートナーであるダイアナがプエルト・リコ島でスペインに捕らえられ、宗教裁判所の拷問にかけられる一件があり、中世の恐ろしさが垣間見られますが、どうもポープが書くと明るくなってしまうような気がしますね。全身を引き延ばされて関節がはずれるような残酷な拷問を連日受けながら、しばらく経つとあっさり回復するのは、なんだかなぁ。そんなこんなで、歴史を踏まえつつ面白くお話は続きます。2008/04/19