内容説明
足利尊氏が九州落ちをして、どうして九州の諸豪族を傘下に糾合できたか。多々良川合戦は、尊氏の生死をかけた戦であったことは、あまり知られていない…。本書は、このことを史実をもとに考察した。
目次
平安末期の動乱
大宰府中心に築かれた平家大国
関東から「下り衆」の武藤=少弐氏
活動さかんな宋商
博多にそびえたつ禅寺
元冦とその後の博多の情勢
わずかな恩賞につのる不満
裏切られて菊池武時敗死
鎌倉滅亡を知らずに鎮西探題陥落
足利尊氏の九州落ち
多々良川で奇跡的に勝った尊氏
泥まみれの三勢力の抗争
筑紫の名門少弐氏の終焉
倭冠の船団数百隻
勘合貿易の中心が堺から博多に移る(日明貿易)
ひげの宗祇の筑紫旅行
戦国期の九州
攻めあぐねた立花山攻防戦
名をや岩屋の苔の下水
秀吉の西下
天下の名器 芦屋釜
宇都宮一族の悲惨な最期
秀吉みずから手を加えた博多の町割り
唐人の父子愛しのぶ 唐船塔の由来