内容説明
新選組の誕生から終焉まで、名うて作家十五人が描く名作選集。
著者等紹介
清原康正[キヨハラヤスマサ]
1945年旧満州鞍山生まれ。同志社大学文学部卒。文芸評論家・日本ペンクラブ理事・県立神奈川近代文学館理事・日本文芸家協会編纂委員・大衆文学研究会副会長。主著に『中山義秀の生涯』(1970年、第7回大衆文学研究賞受賞)、『山本周五郎のことば』など
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感想・レビュー
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LUNE MER
16
「こんな感じであって欲しい」という盛り方をした作品ではなく、「実際はこういう感じだったようだ」というリアリティを感じる作品群で構成されたアンソロジー。新選組の魅力を多面的に知るのに最適の一冊。2022/06/27
しゃんぷーしょく
1
千鳥の話が一番印象深かった。土方近藤は敵にも味方にもしたくないタイプだなあと思う。そういう非道にも見える人々のもとで、散っていった志士のエピソードが今まで人の心をうってきたのだろうと思う。2017/01/17
るる
0
図書館本
すい
0
初出はさまざまであるが、何人もの作家による新選組創作という虚と、史実や史料に基づく実が収録されている。上巻では中村彰彦の「試衛館の青春」、土方義豊の「豊玉発句集」が実にあたる。面白かったのは福田定良の「山南と沖田の死にかた」「原田左之助のエロ話」。丁寧な描き方だと思われるのは森満喜子「千鳥」、司馬原作の『新選組血風録』のテレビ映画第一話(昭和41年放映)のシナリオも興味深い。注意すべきは、表紙や目次だと原田左之助が一部「佐」になっているが作品文中では「左」なので、おそらく誤字であることを添えておきたい。2011/12/27