内容説明
賢治童話の解謎と再構築。『オツベルと象』論第4部・完結篇。仏教的文脈で解き明かす『オツベルと象』の深層世界。
目次
息子の国語教科書から―最後の1行をめぐって
オツベルとオッペルをめぐって―もしかしたらこの童話のタイトルは、当初「『オツベルとオッペル』または『オツペルとオツベル』」であったかもしれない
仏教的側面からのアプローチについて
白象と六牙の白象と普賢菩薩
「のんのんさま」と「のんのんのんのんのんのん」をめぐって
白象と魔の誘惑
白象とデクノボー―菩薩から悩めるデクノボーへの変容
白象と常不軽菩薩
デクノボーと観世音菩薩
白象の「しくしくしくしく」と「四苦四苦四苦四苦」から
菩薩と修羅―隠れキリシタンとの関連において
『オツベルと象』論を書き終えて―テキスト解読の方法をめぐって