内容説明
本書は、西洋の古代ギリシアに源泉を発し中世、そして近・現代へと流れ至る知識論の展開を、その精神史的な背景に顧慮しつつ辿ったものである。
目次
第1部 知のポリフォニー(ミュトス・ロゴス・エポス―古代ギリシアにおける知の原初的展開;ドクサからエピステーメーへ―ポリスと知の関わり;アリストテレス―学知のパラダイムの形成)
第2部 知のフーガ(ヘレニズムの知の営み―古典ギリシアの継承とその変容;キリスト教の知の位相―ギリシア・ローマとヘブライの交流;近代への胎動―下界への眼差し)
第3部 知のモノフォニー(近代科学知の飛躍―ラチオの機能化;近代的学知の自己基礎づけ―近代理性の形成と自律;近代的形而上学り完成と解体;学知の技術・記号・道具領域への展開―イギリス経験主義の系流;現代科学の成果と学知への総合的反省―新しい知の可能性を求めて)