内容説明
「水縁空間」とは、水が媒体となり、「人と人」、「環境と人」とを結びつける環境全体を指す造語である。郡上八幡は、この「水縁空間」を近代化という波のなかで、守り続けてきた現代の日本では類稀な町である。著者ら調査・研究グループは、約20年に亙り郡上八幡に出向き、住人との協議のなかから積極的に水利用の提案を行ない、「水縁空間」の継承、保全に力を注いできた。このレポートが語るものは今後、「自然と人」との関係を位置づける上での凡例となるだろう。調査活動年表、全国の主要な水縁空間の実例、日本名水百選資料などを加え、「水」をいま一度見直す上での貴重なドキュメント・レポート。
目次
1 水が教える「水縁空間」
2 水の町・郡上八幡の「水縁空間」
3 「水の町」再生への提案・計画