出版社内容情報
彼女が「レシタティフ」を「実験」だと言うなら、本気でそれを意図しているのだ。その実験の被験者は読者である――
施設で同室になったトワイラとロバータは、白人と黒人の二人組で「塩と胡椒」と呼ばれていた。
月日が経ち、二人はダイナー、スーパー、デモ集会、レストランで四度再会する。
二人が共有する記憶と彼女たちについて、何が正しいのだろうか?
ノーベル文学賞作家、トニ・モリスンが唯一書き残した実験小説。
大好評「I am I am I am」シリーズ第五弾。解説:ゼイディー・スミス
二人の少女はこの世の誰も知らないことを知ってた――質問をしないこと。信じなきゃいけないことは信じること。
ずけずけと訊かずに広い心で接するのは、気遣いでもあった。
あなたのお母さんも病気? ううん、一晩中踊ってるの。
ふうん――そして、わかった、といううなずき。(本文より)
【目次】
レシタティフ
「実はあの中にちゃんとした人間がいた」ゼイディー・スミス
訳者あとがき
内容説明
彼女が「レシタティフ」を「実験」だと言うなら、本気でそれを意図しているのだ。その実験の被験者は読者である―。ノーベル文学賞作家が唯一書き残した実験小説。施設で出会った二人の少女は、ダイナー、スーパー、デモ集会、レストランで再会する。
著者等紹介
モリスン,トニ[モリスン,トニ] [Morrison,Toni]
1931‐2019年。作家。米国オハイオ州ロレイン生まれ。ハワード大学を卒業後、1955年にコーネル大学にて英文学修士号を取得。出版社で編集者として働きながら執筆を始め、1970年に『青い眼がほしい』を発表。その後、次々と代表作を世に送り出す。1987年に『ビラヴド』を刊行、翌年ピュリツァー賞受賞。1993年には有色人種の女性として初めてノーベル文学賞を受賞した
篠森ゆりこ[シノモリユリコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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