犀の教室 Liberal Arts Lab<br> モヤモヤする正義―感情と理性の公共哲学

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犀の教室 Liberal Arts Lab
モヤモヤする正義―感情と理性の公共哲学

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  • サイズ B6判/ページ数 560p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794974433
  • NDC分類 311.1
  • Cコード C0010

出版社内容情報

 「表現の自由は大切だが、あまりに攻撃的な表現は許容すべきでない」「少数派や女性に対してより配慮すべきだが、多数派や男性のことが無視されるのもおかしい」
……意見が対立するさまざまな問題について、多くの人はどちらの「正義」にも同意や共感を示し揺れている。
こうした正義にまつわるモヤモヤに対し、どの意見が正しいのか、社会の規範はどうあるべきなのか、その「答え」を提示する政治哲学的論考。キャンセル・カルチャー、マイクロアグレッション、トーン・ポリシング、弱者男性論など重要な概念・議論を題材に、感情に流されない「公共的理性」による問題解決を試みる画期的なテキスト。
「晶文社スクラップブック」の連載に大幅加筆・全面改稿した大ボリュームで!

■帯文/森本あんり、マライ・メントライン
理性を公共的に使用せよ――これは多数者と少数者双方への挑戦である
──森本あんり

時代を覆う「正義」と「権利」のインフレ、その核心を突く本書に刮目すべし!
──マライ・メントライン

“世の中で起きている問題に向き合うときに、良さや正しさなど、規範に関する思考や感情を避けることはできない。/本書は「規範」を堂々と取り扱う。現状目立っている、「正義」の問題をあげつらったりイヤだと拒否したりすることで済ませるのではなく、認めるべきところは認め肯定すべきところは肯定しながら、それに代わる別の「正義」を提示していく。/わたしの目的は、すこしでも物事を正しくして社会を良くすることだ。読者の方々にも、本書を通じて「規範」について考えをめぐらし、自分でも「正義」をきちんと主張できるようになっていただければ幸いである。(「まえがき」より)”


【目次】
まえがき

■第一部 社会的批判と自由の問題
第一章 キャンセル・カルチャーの問題はどこにある?
第二章 「思想と討論の自由」が守られなければならない理由

■第二部 マイノリティとレトリックの問題
第三章 特権理論と公共的理性
第四章 トーン・ポリシングと「からかいの政治」
第五章 マイクロアグレッションと「被害者意識の文化」

■第三部 男性学と弱者男性の問題
第六章 男性にも「ことば」が必要だ
第七章 弱者男性のための正義論

終章 これからの「公共性」のために

あとがき

内容説明

気鋭の哲学者による、感情に流されない、理性に基づいた議論の必要性を説く政治哲学のテキスト。

目次

第1部 社会的批判と自由の問題(キャンセル・カルチャーの問題はどこにある?;「思想と討論の自由」が守られなければならない理由)
第2部 マイノリティとレトリックの問題(特権理論と公共的理性;トーン・ポリシングと「からかいの政治」;マイクロアグレッションと「被害者意識の文化」)
第3部 男性学と弱者男性の問題(男性にも「ことば」が必要だ;弱者男性のための正義論;これからの「公共性」のために)

著者等紹介

クリッツァー,ベンジャミン[クリッツァー,ベンジャミン] [Kritzer,Benjamin]
1989年京都府生まれ。立命館大学文学部英米文学専攻卒業(学士)、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科卒業(修士)。哲学者、書評家。哲学を中心に、進化論・心理学・社会学などの知見を取り入れながら、社会や政治と人生の問題について考えて執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみあき

50
あと一年早く上梓されてたら、もっと興味深く読めたかも。本書でも複数引用されているとおり、ポリコレの問題点を指摘した先行文献は結構出ており、「マイクロアグレッション」「トーン・ポリシング」などの術語も耳慣れてしまった感がある。それと著者の拠って立つ理性至上主義(?)のためか、前著に比べて議論が穏当になった分、読み物として圧倒的に薄口になってしまった。主張が若干リベラル寄りになってるのも気になるし。著者には(デビュー初期はまともだった)内田樹みたいに、左側に転落して欲しくない。2024/10/06

踊る猫

34
実に読みごたえのある、圧倒的なヴォリュームに舌を巻く。本書でクリッツァーはさまざまなアカデミシャンの理論を援用しシャープな考察を行ったりきたりさせる。ともするとTwitterに代表される「ワンワード」で相手のマウントを取るしぐさこそ評価される時代、彼のこの「繊細さ」「柔軟さ」はそのまま煮え切らなさとも見なされうるリスクがある。だが、それでも彼はその割に合わないリスクを引き受け、彼自身のアイデンティティをも開陳することも辞さない(もちろん、これもそれ相応のリスクがあるはずだ)。この不器用な真面目さを買いたい2025/03/09

はるき

9
日時に潜む様々な不公平、不正義についてライトに論じる本。(手首が痛くなる厚さで、後半辛い)中庸と論理的思考を重視する所は賛成ですが、だからこそ薄味感は否めないかな。2024/10/18

Shun'ichiro AKIKUSA

5
トピックはSNSなどで話題になるようなものだが、筆致は抑制的。 こういった書き手の居場所もある出版界だといいのだが。2024/12/15

なか

2
良い本である。マイクロアグレッションやキャンセルカルチャー、弱者男性について哲学などの知見を元に丁寧に平易な言葉で議論している。弱者男性についてはマジョリティである男性のつらさについて、アマルティア・センの潜在能力アプローチという方法論を用いて説得的に解説している。「目新しくない」という貧相な感想はおそらく80年代に提唱されてる議論を参照したからなされたものかもしれないが、いまだに効力を失っていないセンの偉大さを感じる。著者はセンの議論から弱者男性論への架橋をしているところがこの本の白眉。2025/02/09

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