出版社内容情報
いつだって条件はそろわないし、予想通りにいかない
それでも診療は進んでいく―――――
精神科医として約10年、つねに頭をフル稼働させて格闘する日々を送る著者。
「予期せぬこと、焦ること、絶体絶命のピンチになること」であふれている現場で、
著者は隠しきれない生身の自分を抱えながら試行錯誤する。
「切り捨ててしまったかもしれない部分をもう一度検討し直せる
〝倫理的なサイコパス〟に私はなりたい――」
H氏賞受賞の詩人としても活躍する医師による、
ユーモラスで大まじめな臨床エッセイ。
「ある程度までは、”医療”っぽくやることが可能だ。例えば薬を出したり、検査をしたりすれば、それらが私と患者さんを仲介してくれるし、“医者”役をやっていれば済むことも少なくない。しかし、どうしてもある場面では役ではなく“個”として患者さんに接さないといけない。応答を求められたときに思わず反応するのは、医者としての役割ではなく“個”だからだ」
(本文より)
頭木弘樹さん、推薦!
「待合室の3時間待ちが、この本のおかげで一瞬だった。
冒頭からひきこまれ、気がつけば尾久ワールド!
医者と患者のあいだには深くて暗い溝があるが、
そこに笑いの土のうを投げ込んでくれている」
【目次より】
◆第1章 倫理的なサイコパス
倫理的なサイコパス / 犠牲者の臨床 / ヨコヤとの戦い / ドロップアウト / 傷つき傷つけながら生きるのさ / 病気を診ずして病人を診よ / 守護霊論 / 七瀬ふたたび / いいひと。 / 思春期とSNSと私
◆第2章 破れ身の臨床
破れ身 / ほとんどが無名 / 歯が命 / 多重関係 / 二刀流幻視 / 兄役 / 先生のツイートみてます / ルーティン / 美容外科医に学ぶ / 「ありのままの姿」役
◆第3章 知らんがな、社会問題
社会問題って何 / メンタルかかりつけ医をつくる / MBTI / 「場」がなくなる / 身体に合わせる / 強制医療の悩み / 精神科医の書く一般書について / 道中不適応 / サプライズ / サイレントマジョリティー / 高いいね血症
内容説明
精神科医として約10年、つねに頭をフル稼働させて格闘する日々を送る著者。「予期せぬこと、焦ること、絶体絶命のピンチになること」であふれている現場で、著者は隠しきれない生身の自分を抱えながら試行錯誤する。「切り捨ててしまったかもしれない部分をもう一度検討し直せる“倫理的なサイコパス”に私はなりたい―」H氏賞受賞の詩人としても活躍する医師による、ユーモラスで大まじめな臨床エッセイ。
目次
第1章 倫理的なサイコパス(倫理的なサイコパス;犠牲者の臨床;ヨコヤとの戦い ほか)
第2章 破れ身の臨床(破れ身;ほとんどが無名;歯が命 ほか)
第3章 知らんがな、社会問題(社会問題って何;メンタルかかりつけ医をつくる;MBTI ほか)
著者等紹介
尾久守侑[オギュウカミユ]
精神科医、詩人。1989年東京都生まれ。慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室助教。横浜市立大学医学部卒業後、下総精神医療センターなどでの勤務を経て現職。博士(医学)。詩集に『国境とJK』『悪意Q47』(ともに思潮社)などがあり、第9回エルスール財団新人賞受賞。『Uncovered Therapy』(思潮社)で第74回H氏賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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