出版社内容情報
<倭姫宮創建100年、記念刊行>
各地を巡る長旅を経て、聖地〈伊勢〉を発見し、今も生きる「祭」の基礎を築いた女性がいた――。
知られざる皇女の物語をひもとき、伊勢神宮の神秘を明かす。
皇祖神・天照大神を祀り、年間800万人が参拝に訪れる伊勢神宮。2千年以上の歴史がある神宮に、2023年11月、創建100年を迎える新しいお宮がある。そこに祀られている、倭姫命(第11代垂仁天皇皇女)の生涯は、まさに神宮創建の「はじまりの物語」だった。
神宮が伊勢の地に建てられるまでのヤマトヒメの旅をたどり、その足跡=「元伊勢」(神宮以前にアマテラスが祀られてきた場所)を訪れ、苦難と成長の物語をひもとく。
<坂東眞理子氏(昭和女子大学総長)推薦!>
著者たちは、古代史のおぼろな闇の中から倭姫命という女性リーダーを再発見した。倭姫命は天照大神を祀る伊勢の地にたどり着くまで、元伊勢の各宮跡で武力でなく、心と衣食と文明で倭を伝え創ったのである。
内容説明
各地を巡る長旅を経て、聖地“伊勢”を発見し、今も生きる「祭」の基礎を築いた女性がいた―。知られざる皇女の物語をひもとき、伊勢神宮の神秘を明かす。
目次
第1章 倭姫宮創建100年を迎えて(伊勢の神宮のはじまり;アマテラスが初めて宮中から外へ;アマテラスの「御杖代」となった皇女;ヤマトヒメもカミでありヒトだった;巡幸地―元伊勢と伝承地;五十鈴川の川上にご鎮座したアマテラス;市民の嘆願で倭姫宮が創建される)
第2章 ヤマトヒメの一代記『倭姫命世記』とは?(ご巡幸を記した古文献がある;『倭姫命世記』をひもとく;神話的世界から地上の伝承へ;神社の持つ聖地性?『倭姫命世記』で感じるもの;2千年前から伝わる生きた伝承;お参りをして感じる「ツナガリ」;ご巡幸の旅は一人ではなかった;元伊勢・伝承地の比定地)
第3章 元伊勢に残るヤマトヒメの伝承・文化(北・南・西を巡ったトヨスキイリヒメ;叔母から姪へバトンタッチ;ヤマトヒメ ご巡幸へ出発;川が変われば文化も変わる真実の名を伝えるとは;神を祀る心の基本「元元本本」;優秀な適材適所のチーム力;米・鮎・各地の特産品を大神に;船、田舟、御船代石;霊水の湧き出る神社「天の眞名井」;荒ぶる神との対峙)
第4章 伝承地に生きるヤマトヒメの軌跡(櫛をなくした櫛田川と祓をした祓川;五大夫の船が遅れ、鹿の肉が流れてきて…;体感や感情がイキイキと描かれる;五十鈴川の川上―霊妙な地に;ご鎮座後の旅 ヤマトヒメが定めたお供えのあわび―熨斗の起源;ヤマトヒメが二度見した二見浦と堅塩;神御衣;内清浄・外清浄;お別れ)
第5章 ヤマトヒメの旅を終えて(令和の今とヤマトヒメの「岩戸開き」;分断社会とツナグ力;繁栄のない発展;元元本本―心に灯りを灯す;相手を鎮めるには、自らの鎮まりも必要;伊勢神宮とSDGs;元伊勢巡礼の提案―ヤマトヒメに出会う旅)
著者等紹介
川村一代[カワムラカズヨ]
大阪府生まれ。神職、ライター、大学非常勤講師。『女性自身』(光文社)記者としてインタビューや読み物企画を担当。現在フリー。その傍ら、2007年より高知県の若一王子宮に籍を置き、神職・権禰宜を務める
櫻井治男[サクライハルオ]
1949年京都府生まれ。皇學館大学名誉教授。専門は宗教学、神社祭祀研究。日本宗教学会評議員、NPO法人社叢学会理事長などを務める。2018年、第28回南方熊楠賞(人文の部)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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わ!
Ohe Hiroyuki
鈴木貴博