母を失うこと―大西洋奴隷航路をたどる旅

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母を失うこと―大西洋奴隷航路をたどる旅

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  • サイズ 46判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794973764
  • NDC分類 935
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「歴史が個人の物語になるとき、ソウルを揺さぶる一冊になる」
──ブレイディみかこ

ブラックスタディーズの作家・研究者、サイディヤ・ハートマンが、かつて奴隷が旅をした大西洋奴隷航路を遡り、ガーナへと旅をする思索の物語。奴隷になるとはいかなることか? そして、奴隷制の後を生きるとはいかなることか? ガーナでの人々との出会い、途絶えた家族の系譜、奴隷貿易の悲惨な記録などから、歴史を?ぎ取られ母を失った人々の声を時を超えてよみがえらせる、現代ブラック・スタディーズの古典的作品にして、紀行文学の傑作。

"わたしは、消滅した人々の残余を発見するという目的とともに、ガーナに降り立った。(…)奴隷制という試練がいかにして始まったのか、理解したかった。いかにしてひとりの少年が綿布二メートル半やラム酒一本と、そしてひとりの女性がかご一杯の宝貝と等価になったのかを、了解したかった。類縁と他者を隔てる境界を越えたかった。名のない人々の物語を語りたかった──奴隷制の餌食となった人々や、捕囚を免れるために辺鄙な、荒漠とした土地へと追い込まれた人々の物語を。(「プロローグ」より)"

【目次】
プロローグ よそ者の道
第一章 アフロトピア
第二章 市場と殉教者
第三章 家族のロマンス
第四章 子よ、行け、帰れ
第五章 中間航路の部族
第六章 いくつもの地下牢
第七章 死者の書
第八章 母を失うこと
第九章 暗闇の日々
第十章 満たされぬ道
第十一章 血の宝貝
第十二章 逃亡者の夢

訳者あとがきにかえて──『母を失うこと』についてのノート

内容説明

作家・研究者のサイディヤ・ハートマンが、かつて奴隷が旅をした大西洋奴隷航路を遡り、ガーナへと旅をする思索の物語。奴隷になるとはいかなることか?そして、奴隷制の後を生きるとはいかなることか?ガーナでの人々と出会い、途絶えた家族の系譜、奴隷貿易の悲惨な記録などから、歴史を剥ぎ取られ母を失った人々の声を時を超えてよみがえらせる、現代ブラック・スタディーズの古典的作品にして、紀行文学の傑作。

目次

プロローグ よそ者の道
アフロトピア
市場と殉教者
家族のロマンス
子よ、行け、帰れ
中間航路の部族
いくつもの地下牢
死者の書
母を失うこと
暗闇の日々
満たされぬ道
血の宝貝
逃亡者の夢

著者等紹介

ハートマン,サイディヤ[ハートマン,サイディヤ] [Hartman,Saidiya]
作家、研究者、思想家。コロンビア大学教授。専門はアフリカン・アメリカン研究、フェミニスト・クィア理論、パフォーマンス・スタディーズなど。2019年、マッカーシー・ジーニアス賞受賞。奴隷制の暴力、またそれに対する黒人の抵抗についての語りを一変させたScenes of Subjection:Terror,Slavery,and Self‐Making in Nineteenth‐Century America(1997)でデビュー

榎本空[エノモトソラ]
1988年、滋賀県生まれ。沖縄県伊江島で育つ。同志社大学神学部修士課程修了。台湾・長栄大学留学中、C・S・ソンに師事。米・ユニオン神学校S.T.M修了。現在、ノースカロライナ大学チャペルヒル校人類学専攻博士課程に在籍し、伊江島の土地闘争とその記憶について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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どんぐり

92
アフリカン・アメリカン研究者は奴隷の末裔としてアメリカからガーナにやって来た。旅の目的は、大西洋奴隷航路の道で「使い捨てられ、打ち負かされた者たちを探す」こと。これは著者の出自をたどるライフヒストリーではなく、黒人奴隷がどのようにこの地から旅立ったかを探るもの。奴隷貿易では、部族間の争いで捕らえられた黒人奴隷は、アフリカの通貨である宝貝の貝殻で売買され、小屋に拘留され、船倉に留め置かれ、そして大西洋奴隷航路の道をたどる。そのうち5人に1人は、道半ばで亡くなっている。→2023/12/06

藤月はな(灯れ松明の火)

56
著者はアメリカの黒人の寄る辺のなさを探るべく、黒人奴隷だった祖先のルーツを探しに生まれ故郷である筈のガーナへ向かう。だが、そこに待っていたのは更なる阻害だった。アフリカ大陸では奴隷は当たり前であり、西欧の入植以前も奴隷狩りは行われていたのだ。また、奴隷にさせられた黒人は自らの異国で「故郷」というルーツの喪失に苦悩した一方、奴隷にされなかった黒人は自国からの柵から逃げ出せない。故にアフリカの黒人は豊かな国を離れてまで故郷を求めたり、奴隷貿易の痕跡に一時的に涙しつつもどこまでも「お客様」な黒人へ嫉妬が隠せない2024/11/24

ケイトKATE

36
奴隷貿易最初の拠点だったガーナのエルミナに降り立ったアメリカ黒人作家サイディヤ・ハートマンは、現地人から“オルブニ(よそ者)”と呼ばれる衝撃的な文章から始まる。奴隷貿易は、白人が一方的に黒人を搾取した歴史ではなかった。アフリカ内で、部族抗争に勝った部族が敗れた部族を白人へ売り飛ばして発展したものだった。そのため、アメリカ黒人がアフリカ大陸を故郷と郷愁を抱くのに対して、アフリカ人が複雑な感情があることに心が痛くなる。正直暗い気持ちになる読書だが、ハートマンの文章は、歴史を掘り下げ直視させる力を持っている。2024/06/13

星落秋風五丈原

21
クンタキンテの物語もかなり厳しかった。奴隷にさせられて一気にアフリカの人口が減ったのに。2024/12/22

harumi

16
アメリカの奴隷制度についてはイザベル・ウィルカーソンの『カースト』で少しは知っているつもりだったが、アフリカでの奴隷制度や奴隷貿易についてはほぼ知識ゼロだったことをこの本で思い知らされた。アフリカにもともと存在していた奴隷制度、奴隷の子孫らが味わっているどこにも属する場所がないという孤独感(アフリカの人たちにも冷たい眼差しを向けられるアメリカの黒人)、驚くほど残されていない奴隷制度の記録、奴隷解放宣言後も延々と続く黒人への理不尽な扱いなど、奴隷の子孫である筆者でなければわからないことが丹念に記されている。2024/07/15

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