内容説明
天皇とは何か。天皇制は何のために存在しているのか。天皇の家系は、どうして他の家系と比べて特別に高貴なのか。こうしたことを誰にも納得できるように説明することは、とてもむずかしい。だがいかにむずかしいとしても、天皇制こそが、日本人である「われわれ」は何者なのかを、理解する上での鍵なのだ。天皇制の過去、現在を論じることを通じて、日本人とは何か、日本社会の特徴はどこにあるのかを探究する刺激的対談。社会学者と憲法学者が、誰もが答えられない天皇制の謎に挑戦する。
目次
第1章 現代における天皇制の諸問題―象徴、人権、正統性(天皇制とはどんなゲームか;普遍的価値を考える唯一の手がかり ほか)
第2章 歴史としての天皇制―上世、中世、近世まで(天皇制を歴史的に振り返る;「天皇断絶説」と「天皇連続説」の対立 ほか)
第3章 近代の天皇制―明治維新から敗戦まで(江戸幕府末期の天皇制;新しい「われわれ」の必要性 ほか)
第4章 戦後の天皇制―憲法、戦後処理、民主主義(ポツダム宣言前後の情勢;「無条件」以上に降伏した日本 ほか)
著者等紹介
大澤真幸[オオサワマサチ]
1958年、長野県生まれ。社会学者。個人思想誌『THINKING「0」』主宰。2007年『ナショナリズムの由来』(講談社)で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』(岩波現代文庫)で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。著書多数
木村草太[キムラソウタ]
1980年、神奈川県生まれ。東京大学法学部卒業、同助手を経て、東京都立大学大学院法学政治学研究科法学政治学専攻・法学部教授。専攻は憲法学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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