内容説明
本さえあれば、1年365日、呼吸をするように思考を鍛えられる。独りで、ゆっくり、大量に。著者の貪欲なまでの研究マインドに裏付けられた読書術を、あますことなく体験できる決定版読書論。先端ITビジネス系から塩野七生、城山三郎、古川ロッパ昭和日記まで。「特殊読書の愉悦」「棺桶に入れてほしい本」などコラムも抱腹絶倒のおもしろさ。
目次
1号室 ビジネス書解説
2号室 さらにビジネス書解説
3号室 さまざまな書籍解説
4号室 さまざまな書評
5号室 もっとさまざまな書評
6号室 読書以外の「室内生活」
著者等紹介
楠木建[クスノキケン]
1964年、東京生まれ。一橋ビジネススクール教授。専攻は競争戦略。企業が持続的な競争優位を構築する論理について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ルピナスさん
66
NewsPicksを購読しているが、尖った識者が多い中で、楠木健氏の話し方はスローで落ち着きがあり、本当に競争戦略の専門家なのか、歴史学者か何かではないかと思わせる「考える」事を大切にした文章が他と一線を画していて、私には凄く心地良い。人間と社会についてのノンフィクションが好みだという氏の紹介するビジネス書はどれも面白そうで、読書欲・知識欲も高まってきた所に、後半、「読書以外の室内生活」が抱腹絶倒の内容で、一体私は何系の本を読んでいたのかと目をパチクリさせてしまう程。知識の泉・笑いの宝庫、両方楽しめる一冊2023/05/05
Take@磨穿鉄靴
26
楠木氏の書評。自由な視点で読書を楽しんでいてとても好感が持てる。氏は読書は思考のトレーニングと捉え、小説よりノンフィクションを読んでいて自分の好みと重ならない所はあるもののコラムも楽しめた。今作では著者近影も無いので愛らしい頭を拝めなくて残念だった。今回は自身の頭ネタは無しか…と残念に思っていたら。後半にちゃんとあった!カレーのくだり。「調理5分、食事時間5分、お腹一杯でハゲ頭には大量の汗。食後のタバコがひときわ旨い。」分厚い本書。楽しみ方は人それぞれ。私は満足😃★★★☆☆2024/01/28
フク
16
主に書評になるのだが、それ以外の室内生活の脱力感が至高。「好き」が明確すぎるほど明確だからできるのだろうが、真似はしたくない(そもそも大体は真似できない)。2019/12/16
masabi
15
【概要】ビジネス書を中心とした書評集。【感想】書評と同時に筆者の「ストーリーとしての競争戦略」に引き付けた内容が展開され、理解が深まる。好きなことを仕事にした筆者だがコラムを読むと食事や服装まで徹底的に好きなもので埋めている。2019/12/15
nbhd
14
読了して、「読みたい本」に36冊の本を新たに登録した。経営学者・楠木建さんによる書評まとめ&読書讃歌。なんだろう、僕がこれまで読んできた凡百の「おすすめビジネス書紹介本」と一線を画すのは、「この人、本を読むの、たっのしいんだろうなぁ~」という一点に尽きる。そもそも、何かのスキルを得ようとして読むべからずであって、楠木さんのスタイルは「読んでいるうちに頭に色々湧き出てきちゃうよねぇ。なら、湧き出てきたものを人に伝えたいよね。で、伝えちゃうよね」ってかんじ。そして、「読みたい本」が36冊増えた。それが結果。2024/09/23