出版社内容情報
和歌の作者であり制度の頭領でもあった実朝の実像に迫る『源実朝』と同時期の評論・エッセイ、および詩を収める。第9回配本。
長く深い時間の射程で考えつづけた思想家の全貌と軌跡。12巻には和歌の作者であり、中世期の特異な武家社会の頭領でもあった実朝の実像に迫る『源実朝』と、著者のロールシャハ・テストとそれをめぐる二つの対談、および同時期の評論やエッセイを収録する。第9回配本。月報は中村稔氏・ハルノ宵子氏が執筆。
【著者紹介】
1924-2012年。東京・月島生まれ。詩人、評論家。東京工業大学工学部電気化学科卒業。戦後日本の言論界を長きにわたってリードし、「戦後最大の思想家」などと称される。おもな著書に『言語にとって美とはなにか』『共同幻想論』『心的現象論』『マス・イメージ論』『ハイ・イメージ論』『最後の親鸞』『宮沢賢治』『戦後詩史論』『夏目漱石を読む』などがある。
目次
1(源実朝;実朝論断想 ほか)
2(死は説話である;“演技者の夕暮れ”に ほか)
3(情況への発言―きれぎれの批判(一九七二年二月)
なにに向って読むのか ほか)
4(吉本隆明の心理を分析する(ロールシャハ・テスト―被検者・吉本隆明/検査者・馬場禮子;たれにもふれえないなにか―吉本隆明/馬場禮子 ほか))
5(ひそかな片想い―(山室静)
究極の願望―(高村光太郎) ほか)
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