内容説明
平成30年は、日本の国運が「隆盛」から「衰退」へと切り替わる転換期だった。なぜ30年前に期待されていた「あのこと」は起こらずに、起きなくてもよかった「このこと」ばかり現実になったのか?平成という時代の終わりに向けて、この間に生まれた絶望の面と希望の面を、政治・社会・宗教・自然科学など9つの観点から回想するアンソロジー。
目次
戦後史五段階区分説(内田樹)
紆余曲折の日韓平成史(平田オリザ)
シスターフッドと原初の怒り(ブレイディみかこ)
ポスト・ヒストリーとしての平成時代(白井聡)
「消費者」主権国家まで(平川克美)
個人から「群れ」へと進化した日本人(小田嶋隆)
生命科学の未来は予測できたか?(仲野徹)
平成期の宗教問題(釈徹宗)
小さな肯定(鷲田清一)
著者等紹介
内田樹[ウチダタツル]
1950年、東京都生まれ。武道家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
35
内田樹を編者に、平成を回顧したアンソロジー。平成という時代の終わりに向け、この間に生まれた絶望と希望の二つの面から、政治・社会・宗教など9つの観点から回想。「戦後史五段階区分説」内田樹/「紆余曲折の日韓平成史 」平田オリザ/「シスターフッドと原初の怒り 」ブレイディみかこ/「ポスト・ヒストリーとしての平成時代 」白井聡/「『消費者』主権国家まで 」平川克美/「個人から『群れ』へと進化した日本人 」小田嶋隆/「生命科学の未来は予測できたか?」仲野徹/「平成期の宗教問題 」釈徹宗/「小さな肯定 」鷲田清一⇒2022/01/06
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
34
一昨日出たばかりだが、新元号が発表される前に読み終えることができてよかった。 元号による時代の区切りは、ある意味では押し付けられた価値観による恣意的なものに過ぎない。 しかし、たとえそうだとしても、その区切りの節目にを何かを真剣に考えることは決して無意味ではないと思う。 内容は、全編を通して何一つとして明快な結論は書かれていないが、「その複雑さ込みの高い解像度で示された複雑な世界の記述」がもたらす高揚感は一読に値する。2019/03/31
ねこさん
25
思いつきで旅行した先、黒磯駅前の図書館でレファレンスをお願いしている最中に、パラパラと捲って。賞味期限の長くない「切れ味のよい仮説」を示す「頭のいい人たち」の頭の良さは、「自分の間違いを間違っていなかったかのように取り繕う手際において際立つ」というまえがきに惹かれ、帰って地元で借りる。ただこの内田氏の「切れ味のよい仮説」に飛びついてしまうのも、また危険だなとも思うわけで。雪の日に、ぼんやりと考え事をしたくなるような図書館。レファレンスに対応してくださった方のおかげで、九尾の狐の看板も見つけることができた。2022/01/23
阿部義彦
23
はい、読んでも全然スッキリとしませんでした。それだけリアルである事ですね。複雑なものは複雑なままに世の中そんなに単純に割り切れる様には出来ていません。ということで9人の論者による好きな切り口による平成の大総括です。小田嶋隆、ブレディみかこ、鷲田清一さんのが良かったです。締めくくりは今は亡き橋本治さんの言葉だなんて、流石内田先生、気が利いてますね。落ちぶれてもイギリスみたく上品に落ちぶれないで無知で無恥な居座りぶりが本当に醜いですわ、裸のツートップ、お前らだよ!謝れば死ぬ病、さっさと謝って死ねや!2019/04/18
spatz
14
アンソロジーはあまり読んだことがなかった。それが内田氏の編むものは中毒性があるので、いくつも読むと面白くなってくる。著者が異なるからピンとくるものこないものがあって当然。そもそも内田氏が編んでいるのだから、内田くんとその仲間たち、になってくるのもまあ当たり前、内田さんが好きならだいたいみんな好きだろう。音楽配信サービスみたいなもんで、あなたこれがすきならこれはどう?というようなものかな。面白かった。いままで読んだアンソロジーにあまり書いてなかった、釈徹宗 、鷲田清一、が新鮮、知性と情熱と、そして冷静さ。 2020/12/15
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