内容説明
中国や韓国は儒教によって国が統治され、儒教は服装や冠婚葬祭のやり方まで、社会のすみずみに行きわたっていた。日本では、朱子学や陽明学は、武家の間に広まり、その儒教的教養の水脈は、水戸光圀、大塩平八郎、吉田松陰、西郷隆盛、伊藤博文…と受け継がれ、日本の近代化を用意した。中国哲学の専門家が、東アジアの中の日本を俯瞰して論じる、あたらしい明治維新論。
目次
1 明治維新を支えた思想(朱子学・陽明学の日本的受容と幕末維新―現代の鑑としての歴史に学ぶ;中国生まれの志士的思想;江戸時代の儒教受容―岡山をめぐって ほか)
2 朱子学、日本へ伝わる(日本的朱子学の形成―文化交渉学の視角から;日本の朱子学・陽明学受容;五山文化研究への導論 ほか)
3 東アジアのなかの日本(日本古代史の見直し―東アジアの視点から;日本と中国;豊臣政権の朝鮮出兵から考える日本外交の隘路 ほか)
著者等紹介
小島毅[コジマツヨシ]
1962年生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は中国思想史。東アジアから見た日本の歴史についての著作も数多くある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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樋口佳之
20
「日本人は死者にムチ打つことをしない」、「中国人のようにいつまでたっても秦檜に唾を吐きかける、ああいうしつこいことをわれわれはしない」とおっしゃっていますが、これは少なくとも靖国神社には当てはまりません。2018/01/07
Porco
18
面白いのですが、まとまりに欠ける本でした。2018/05/12
さとうしん
11
「儒教が支えた明治維新」とあるが、そのテーマに即しているのは全3章中第1章のみで、全体は「儒教が支えた日本の歴史」と言った方がふさわしいと思う。内容はこれまでの著者の論著や、著者が深く関わった「にんぷろ」の成果のエッセンス的なもの。あとがきに『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』を意識した一言があるが、本当に悲劇なのは「儒教に支えられた」日本のことを自覚せずに中国・韓国をあげつらうことなのかもしれない。2018/02/19
ゆうきなかもと
7
やっと読み終えた。 前半は、明治維新の遠因として儒学思想が如何に貢献したかについて、 中盤は五山文学から夢窓国師の話に抜ける中、靖国神社とその周辺の思想の不寛容さは決して日本的なものではなく、歴史を紐解けば日本の南北朝時代に「怨親平等」の思想があったことを指摘するとこがスリリング。 後半は、東アジアの地政学的な条件は古代からさして変わっていないので、外交的にもっと歴史学の知見を活かすべきなのだが、 通俗本や歴史小説から発信された偏見が世にはびこっているので、なんとか頑張りたい的な内容。 超面白かった!2019/04/08
kenitirokikuti
6
あとがきから。来年(2018)は明治150年であるけれども、唐の建国(618)から1400周年、明の建国(1368)から650周年でもある。2017/12/21




