韓国文学のオクリモノ<br> 走れ、オヤジ殿

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韓国文学のオクリモノ
走れ、オヤジ殿

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794969811
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

臨月の母を捨て出奔した父は、私の想像の中でひた走る。今まさに福岡を過ぎ、ボルネオ島を経て、スフィンクスの左足の甲を回り、エンパイア・ステート・ビルに立ち寄り、グアダラマ山脈を越えて、父は走る。蛍光ピンクのハーフパンツをはいて、やせ細った毛深い脚で―。若くして国内の名だたる文学賞を軒並み受賞しているキム・エラン。表題作など9編を収載したデビュー作、待望の邦訳。

著者等紹介

キムエラン[キムエラン]
金愛爛。1980年、韓国・仁川生まれ。韓国芸術総合学校演劇院劇作科卒業。在学中の2002年に短編「ノックしない家」で第1回大山大学文学賞を受賞。2005年に「走れ、オヤジ殿」で韓国日報文学賞を歴代最年少で受賞、その才能に注目が集まった。2013年に「沈黙の未来」で、韓国で最も権威あるとされる李箱文学賞を史上最年少で受賞

古川綾子[フルカワアヤコ]
翻訳者。神田外語大学韓国語学科卒業。延世大学校教育大学院韓国語教育科修了。第10回韓国文学翻訳院翻訳新人賞受賞。翻訳家養成講座と韓国語の講師も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

82
家父長制が最早、崩れたのに固執する男共。正直、(自分の家庭事情も重ねて)「クソ喰らえ。何、意気がってんだ、手前ェ」だと思うが、威厳なんてないにも関わらず、滑稽なまでに必死に取り繕う男達に「はー、しゃーないな奴ら。全く…」と思わざるを得ない。そんな気分にさせてくれる短編集です。「コンビニに行く」は主人公の自意識過剰ぶりにツッコミつつも、身に覚えがあるのでちょっと、共感しつつ、悶絶。私はラストの奇跡の美しさに感動する「ホッピング」と現実を見ない男の幻想の美しさとそれが壊れた一瞬に息を呑む「愛の挨拶」が好きだ。2018/03/29

りつこ

40
続けざまに韓国の女性作家の短編集を読んで正直誰が誰だかごちゃごちゃになってしまっているのだが、テーマや物語の背景は似ていてもテイストはそれぞれ違う。表題作は「逃げるオヤジ」を描いているが、深刻な状況なのにユーモラスに描かれていてそれが面白悲しい。日本語タイトルが絶妙。「オヤジ殿」って。読んでる最中に下北沢B&Bの斎藤真理子さんのトークショーに行き、翻訳された古川綾子さんのお話を伺えたのも嬉しかった。この間読んだ「外は夏」が最新作で、こちらがデビュー作とのこと。表題作と「ホッピング」「愛の挨拶」が特に好き。2019/10/30

星落秋風五丈原

26
表題作の父親は、そもそも家父長の地位に立ったことすらなかった。「今日まで待とうと心に決めたとすると、いつもその次の日にやってくる」と妻に評される主人公の父は、一度も走ったことがなかったという。いかに仕事ができなかったかが窺い知れるようである。『彼女には眠れない理由がある』も娘と父親の関係を描いている。かくも父親には以前ほどの重みも有難みもない。それでも突き放してしまうと落ち着かない。とんでもない姿ででも、どこかで走ってくれている方がいい。愛情を互いに持てあました父と娘、父と息子が今日も韓国のどこかにいる。2018/02/16

ぱなま(さなぎ)

16
誰かの後ろにある事情を思いやることを真心と呼び、ほんとうは真心を伝えたいのにそうできない姿を写しとる。どうしてこんなに、私の悩みを正確に知っているのかと思う。孤立しているのに画一化していく日常生活。ただ笑いや情けなさや恐怖といった感情が通り抜ける瞬間だけ、だれでもない自分がここにいると感じられる。2020/03/28

kibita

10
父と子との作品が多いなと思った。しかも父親は失踪したり、娘の暮らす半地下の部屋に転がり込んだり、くたびれている。半地下の部屋で布団に包まる女の子達。少しコミカルさもあり、悲壮感ばかりではない。幼少時父に遊園地で置き去りにされた、水族館で働く青年の『愛の挨拶』、『ホッピング』が良かった。2021/05/13

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