心の死

個数:

心の死

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年05月29日 14時47分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 518p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794968920
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

人生の階段をのぼるとき、我々はなにを学ばなければならないのか?20世紀英国文壇の重鎮が重厚に綴る「少女の人生論」。

十六歳の少女ポーシャは両親を亡くし、年の離れた異母兄トマスとその妻アナの豪華なロンドンの屋敷に預けられる。「娘に一年だけでも普通の家庭生活をあじわわせてやってほしい」という亡父の遺言を受けてのことだった。
その家には人気作家や元軍人をはじめ、夫妻の友人たちがよく訪れた。ポーシャは、アナの客人で、不敵な世界観を持つ美青年エディに心魅かれていく。寄る辺のないポーシャは、手紙と日記に心をゆるしていて、手紙をくれたエディには、彼女の日記を読ませてあげた。しかしもう一人、その秘密の日記を覗き見る大人の影が……。
無垢な少女のまわりで、結ばれ、もつれ、ほどけていく人間の絆……心理の綾を微細に描き、人生の深遠を映し出す、稀代の巨編。

第1部  世界
第2部  肉欲
第3部  悪魔
年譜
訳者あとがき

【著者紹介】
1899―1973。アイルランドのダブリンに生まれ、ロンドンに没する。生涯で10編の長編小説と、百余りの短編小説を執筆。代表作「パリの家」がイギリスで20世紀の世界文藝ベスト50の一冊に選ばれている。晩年の作「エヴァ・トラウト」は1970年のブッカー賞候補となる。2000年前後からボウエン研究はさらなる高まりを見せ、欧米の気鋭の文学研究者の関心を一身に集めている。

内容説明

16歳の少女ポーシャは両親を亡くし、年の離れた異母兄トマスとその妻アナの豪華なロンドンの屋敷に預けられる。「娘に一年だけでも普通の家庭生活をあじわわせてやってほしい」という亡父の遺言を受けてのことだった。その家には人気作家や元軍人をはじめ、夫妻の友人たちがよく訪れた。ポーシャは、アナの客人で、不敵な世界観を持つ美青年エディに心魅かれていく。寄る辺のないポーシャは、手紙と日記に心をゆるしていて、手紙をくれたエディには、彼女の日記を読ませてあげた。しかしもう一人、その秘密の日記を覗き見る大人の影が…。無垢な少女のまわりで、結ばれ、もつれ、ほどけていく人間の絆…心理の綾を微細に描き、人生の深遠を映し出す、稀代の巨編。

著者等紹介

ボウエン,エリザベス[ボウエン,エリザベス] [Bowen,Elizabeth]
1899‐1973。アイルランドのダブリンに生まれ、ロンドンに没する。生涯で十編の長編小説と、百余りの短編小説を執筆。代表作「パリの家」がイギリスで二十世紀の世界文藝ベスト50の一冊に選ばれている

太田良子[オオタリョウコ]
東京生まれ。東洋英和女学院大学名誉教授。日本文藝家協会会員。2013年、エリザベス・ボウエン研究会をたちあげた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

121
異母兄妹の長男の家に拾われた十六歳の妹に対する長男とその妻から受ける精神的苦痛が絞り出されるように徐々に明らかになってゆく様を描いた異色作品。あどけなさが残るポーシャのひたむきな生き方と恋心が胸を打ち、お相手のホネナシのオクスフォード大生エディのお粗末さが歯痒い。何よりも保身と現状維持しか念頭にない長男夫婦、とりわけ妻アナの浅ましいもっともらしさに腹が立つ。ボウエンの小説は2作目だが、少しづつ彼女の世界が見えてきたような気がする(慣れてきました)。G622/1000。2024/10/01

ケイ

109
少し歳をとった若者たちの、取り繕った洗練。親の世代の残したものを浪費しながら無為に暮らす。そこに現れる傷つきやすい純粋なものは、不純物として疎まれる。特に本人が、自分の出自に恥じるところがあったから、なおさら。この歳をとった若者たちの嫌な感じは、書かれた年代を知って納得できた。第二次世界大戦前のあの時だ。そこに立ちはだかる親の時代からの召使い。彼女の毅然とした態度は、やがて遺物となるものなのか。生き残れ、ボーシャ。2021/02/08

NAO

62
両親と三人の旅生活。シーズン中は高いということでシーズンを外して泊まるホテルには客はほとんどおらず、ポーシャは、両親以外の人とめったに接触することなどない閉じられた世界で暮らしていた。それは、貧しくとも、見栄や嘘が入り込むことの無い純粋な世界だった。ところが、一番多感な思春期に、虚飾にまみれた大人の世界に投げ込まれてしまった。16歳の少女の、純粋な心の死。心から信じられる保護者もないポーシャの未来を危惧せずにはいられない。2021/09/05

kasim

28
アッパーミドル階級の煮つまった人間関係と孤独。それだけなら辟易だが、本作はポーシャという無垢な少女を中心に据えることによってこの蜘蛛の巣に読者を招き入れる。不義の関係から結婚に至るポーシャの両親は軽はずみなダメ人間に見えるし、ポーシャも無垢というより痛々しいほど幼いけれど、読み進むにつれて、三人を社会的にほぼ抹殺し表面を繕って生きる一族の方がよほど嫌になる。世界の除け者という共通点(あと二枚目)だけでエディというつまらない男に惹かれるポーシャがもどかしい(でも子供だし…)。2023/06/16

ケイトKATE

26
「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」に選ばれている1冊。1930年代のイギリスで、両親を失った少女ポージャが異母兄のトマスとアナ夫婦と暮らすことになるが、ポージャは大人たちの偽善に傷付いてしまう。全編に渡って暗く冷たい文章が続き、登場人物達も空虚感を感じ魅力がなかった。正直、読むのが苦痛だった。2021/04/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9846044
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品