出版社内容情報
人生の階段をのぼるとき、我々はなにを学ばなければならないのか?20世紀英国文壇の重鎮が重厚に綴る「少女の人生論」。
十六歳の少女ポーシャは両親を亡くし、年の離れた異母兄トマスとその妻アナの豪華なロンドンの屋敷に預けられる。「娘に一年だけでも普通の家庭生活をあじわわせてやってほしい」という亡父の遺言を受けてのことだった。
その家には人気作家や元軍人をはじめ、夫妻の友人たちがよく訪れた。ポーシャは、アナの客人で、不敵な世界観を持つ美青年エディに心魅かれていく。寄る辺のないポーシャは、手紙と日記に心をゆるしていて、手紙をくれたエディには、彼女の日記を読ませてあげた。しかしもう一人、その秘密の日記を覗き見る大人の影が……。
無垢な少女のまわりで、結ばれ、もつれ、ほどけていく人間の絆……心理の綾を微細に描き、人生の深遠を映し出す、稀代の巨編。
第1部 世界
第2部 肉欲
第3部 悪魔
年譜
訳者あとがき
【著者紹介】
1899―1973。アイルランドのダブリンに生まれ、ロンドンに没する。生涯で10編の長編小説と、百余りの短編小説を執筆。代表作「パリの家」がイギリスで20世紀の世界文藝ベスト50の一冊に選ばれている。晩年の作「エヴァ・トラウト」は1970年のブッカー賞候補となる。2000年前後からボウエン研究はさらなる高まりを見せ、欧米の気鋭の文学研究者の関心を一身に集めている。
内容説明
16歳の少女ポーシャは両親を亡くし、年の離れた異母兄トマスとその妻アナの豪華なロンドンの屋敷に預けられる。「娘に一年だけでも普通の家庭生活をあじわわせてやってほしい」という亡父の遺言を受けてのことだった。その家には人気作家や元軍人をはじめ、夫妻の友人たちがよく訪れた。ポーシャは、アナの客人で、不敵な世界観を持つ美青年エディに心魅かれていく。寄る辺のないポーシャは、手紙と日記に心をゆるしていて、手紙をくれたエディには、彼女の日記を読ませてあげた。しかしもう一人、その秘密の日記を覗き見る大人の影が…。無垢な少女のまわりで、結ばれ、もつれ、ほどけていく人間の絆…心理の綾を微細に描き、人生の深遠を映し出す、稀代の巨編。
著者等紹介
ボウエン,エリザベス[ボウエン,エリザベス] [Bowen,Elizabeth]
1899‐1973。アイルランドのダブリンに生まれ、ロンドンに没する。生涯で十編の長編小説と、百余りの短編小説を執筆。代表作「パリの家」がイギリスで二十世紀の世界文藝ベスト50の一冊に選ばれている
太田良子[オオタリョウコ]
東京生まれ。東洋英和女学院大学名誉教授。日本文藝家協会会員。2013年、エリザベス・ボウエン研究会をたちあげた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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