出版社内容情報
古希を迎えたジャズピアニストが、自らの音楽的ルーツを求めて、明治・大正・昭和・平成と、時空間を駆け巡る。抱腹絶倒自叙伝。
おれは、やはりこの母の子だ───。古希を超えたジャズ界の風雲児が自らの音楽的ルーツを求めて時空間を自在に駆け巡る奇想の自伝。明治・大正・昭和・平成の乱世をまたぎ、国境も越えて追いかけるのは、母が遺した“ホルーゲル”の謎。母方の実家は小山家。父に齋藤実内閣司法大臣小山松吉、伯父に東京感化院創設者高瀬真卿をもつ母〈菊代〉は、音楽学校に憧れ毎日ピアノを練習する明治45年生まれの女性だった。他界した母とドファララ門で再会し、自らのルーツが次第に明らかに。ジャズの発祥から「おれは何者か」という問いまでをも一気に描く、抱腹絶倒ヤマシタ・ワールド!
プロローグ
第一章
次男洋輔、戦時下に誕生/三歳児、空襲と疎開を体験する/「洋輔はもうピアノに触っていた」/初恋、代田橋に散る/菊代、夢路を歩く/新天地で、菊代弾く/「これをやりなさい」と、母菊代/坂道の果てで/小山家創世記/三味線女房/バブリング生還/田川オーラス
第二章
帰京と故郷/さまざまなコード/「これが君の音なのだね」/高円寺道場/菊代、道をつける/あにおとうと/真卿、ソロをとる/「お兄様のお考えとあれば従います」/私学あり漢文あり、明治人/松吉との邂逅
第三章
越南サプライズ/京の都のキクハチ勝負/菊代、一筆認める/「初産だから当り前のこと」/「ホルーゲル」出現/二歳の決意/ブルースの底から/忘れられない男
第四章
ロングソロ、始まる/ジャズといえば/左手こそがイノチ/大学にはいつ入る/モーツァルトもベートーヴェンも/デーマン以上、ゲーマン未満/菊代は許してくれるだろう/トップシークレットを真っ先に/「あんたでなければならんのよ」/フロリダ断章/彼らがやってこそ/「同じか変えるか」についての考察/「曲を書くからそれを吹いてください」
第五章
記憶とは不思議なもの/お母さんそっくり/青春のエネルギー爆発の場/音楽も野球も/「将来必ず偉くなるのですから」/「木曜会」発足/パリの芸術家/サスペンスも監獄も/魅せられて/「僕も百歳まで生きますから」/鹿児島沸騰/こういうリズムがありますか?/キクヨニキク/曽祖父、詠う/芸事DNA発見
第六章
菊代、歴女になる/ドラマーで目覚めた遺伝子/菊代、講釈師になる/世の慈善家諸君に告ぐ/金はどうする/良心ヲ欺クノ処為ヲナシテイナイカ/やっぱり、パノプティコンじゃけん!/今日の人心に適する様の方法/革命派人質作戦/真卿、歴史と切り結ぶ/夜討ち朝駆け悲願実行
第七章
不幸な出会いがもたらした人類最高の宝/西欧作曲家列伝因縁篇/ジャズと明治の並行時間/アメリカの一番星/「木曜会」門前復活/踊る一族/方舞すなわちカドリールの謎/「ジャズはおれが作った」/ゴリョウチが結ぶ縁/「良家の子女の素養」として/あこがれの踊り
第八章
ミュンヘン邂逅/布団痙攣事件/「それがDNAだというのです!」/「ビッグバンドを作ろうよ」/時空を超える音/音無し君登場/科学者と芸術家と職人がまざったような/「HORUGEL」はどこから/国内ピアノ黎明期/ホルーゲル解体/全ては人のおかげ
【著者紹介】
1942年東京生まれ。69年、山下洋輔トリオを結成、ジャズピアニストとして国内外で高い評価を得る。83年にトリオを解散して以降は、ソロ・ピアノ及び和太鼓やオーケストラとの共演など活動の場を広げ、世界各国で旺盛な演奏活動を展開。88年に山下洋輔ニューヨーク・トリオを結成。2013年にニューヨーク・トリオ結成25周年記念アルバム「グランディオーソ」をリリース。1999年芸術選奨文部大臣賞受賞、2003年紫綬褒章、12年旭日小綬章受章。演奏活動のかたわら、名エッセイストとしても知られ、『即興ラプソディ──私の履歴書』(日本経済新聞出版社)、『猫返し神社』(飛鳥新社)、『音楽マル秘講座』(新潮文庫)など著書多数。現在、国立音楽大学招聘教授を務める。
内容説明
祖父は司法大臣、大伯父は感化院創設者、母が遺すは“ホルーゲル”の謎!明治・大正・昭和・平成の乱世をまたぎ、自らの音楽的ルーツを探る時空自在、奇跡の自伝。
目次
次男洋輔、戦時下に誕生
三歳児、空襲と疎開を体験する
「洋輔はもうピアノに触っていた」
初恋、代田橋に散る
菊代、夢路を歩く
新天地で、菊代弾く
「これをやりなさい」と、母菊代
坂道の果てで
小山家創世記
三味線女房〔ほか〕
著者等紹介
山下洋輔[ヤマシタヨウスケ]
1942年東京生まれ。69年、山下洋輔トリオを結成、ジャズピアニストとして国内外で高い評価を得る。83年にトリオを解散して以降は、ソロピアノ及び和太鼓やオーケストラとの共演など活動の場を広げ、世界各国で旺盛な演奏活動を展開。88年に山下洋輔ニューヨーク・トリオを結成。2013年にニューヨーク・トリオ結成25周年記念アルバム「グランディオーソ」をリリース。1999年芸術選奨文部大臣賞受賞、2003年紫綬褒章、12年旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タツ フカガワ
Happy Like a Honeybee
ろま〜な
tatemiti
oct