内容説明
漆の器や箸、匙の口当たりの優しさ。ひとつとして同じものはない、宙吹きガラス器の豊かな個性。竹や樹皮でつくられた籠のやすらぎ。鋏や銀の耳掻きの硬質な手触り…。自然素材でつくられた道具は、地球にやさしく、人にも心地よい。伝統の手法を継ぎながら、いまの暮らしにも合うように工夫がなされている。そんな様々な道具から、使いやすい丈夫なものを紹介する珠玉のエッセイ。実用を重視すると、シンプルで美しい雑貨に辿りつく。
目次
1 毎日使う、塗りもの
2 ガラスのときめき
3 金もののたたずまい
4 竹が好き
5 土ものと石もの
6 樹から生まれて
番外編 伝えたい美しい布仕事二つ
著者等紹介
片柳草生[カタヤナギクサフ]
青山学院大学卒業。1968年より文化出版局に勤務。その後、フリーとなり、『ミセス』『季刊銀花』『クロワッサン』『太陽』などの編集・取材に携わる。また、焼きもの、美術工芸、骨董などをテーマに本づくりをしてきた
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
12
図書館本。毎日使うもの、身近にあるもの、手に触れるものが自分の安心できるものであればうれしい。元気の出る色形、ほっとできる手ざわり、使いやすいかたち、好みの色柄・文様。木や漆や竹、紙、布、今、何が欲しいというわけではないけれど、ゆっくり長く使っていけるものを探しに行きたくなった。そして、残してある思い出の端切れを形のあるものにしておこうと思った。(お箸袋でも縫うかね)2014/07/09
夏目ヒロ
0
この本も一つのきっかけで漆器にはまりました。器以外の様々な生活道具が美しい文章で紹介されていて、どれも欲しくなります(笑)。写真がオールカラーだったらもっとよかったな、と思ってしまうほど品格漂う道具ばかりです。2016/03/16
すずめ
0
漆器や木や竹の道具を使うようになって、台所が柔らかくなった気がする。自分で作ったり、何かの折に増やしたり、と目を肥やすための一冊。この中の、子ども向けの漆器が可愛いです。2012/05/21