マライーニ・コレクション<br> 帰郷 シチーリアへ

マライーニ・コレクション
帰郷 シチーリアへ

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  • サイズ B6判/ページ数 169p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794962331
  • NDC分類 973
  • Cコード C0397

内容説明

日本の強制収容所で終戦を迎えた9歳のダーチャ・マライーニは、1947年、家族とともにシチーリア島バゲリーアへ帰郷する。祖父母の暮らす壮麗な館。咲き乱れる花々。はるかにつづくオリーブ畑とレモン畑。愛も死も性も、破滅も栄華も、すべてがあらわなこの島で、少女は目覚めてゆく。やがてマライーニは、一族と訣別し、島を出て作家として歩みはじめる。シチーリアを遠ざけて生きた長い年月。だが、数十年の時を隔てて館に足を踏みいれたとき、埋もれていた少女時代の記憶とともに、幾多の祖先の姿までが、あざやかに蘇ってくるのだった。もう一つのイタリア、シチーリアの過去と現在を描き、本国で好評を博した秀抜なノンフィクション・ノヴェル。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

unpyou

2
戦時中に日本で強制収容所に収容された経験のあるイタリア人作家ダーチャ・マライーニが、日本から帰国後に滞在した母の故郷シチリア島バゲリーアを描いたノンフィクション小説。古代からの土地の歴史と破壊的開発にさらされた現在、貴族であった母一族の肖像、あるいは数々の食べ物の記憶といった点景が次々去来、随想の様に綴られる。映像的な描写の間にも、因習に包まれた田舎で男達の暴力にさらされてきた女性達に寄り添う記述も顔をのぞかせ、ノスタルジーには留まっていない。麗しくもおぞましい記憶を重層的に描出する手腕に引き込まれた。2017/05/11

すいれん

0
地味な内容文章なのに、読みはじめると最後まで読まなきゃ気がすまない。訳者の文が好きなのかも。3冊読んだところで、入手できる限り手元においておきたい作者に。2013/06/12

ガミ

0
著者(マライーニ)の視点から、戦後イタリアにおいて、いかに男尊女卑な社会であったかを知るきっかけになりました。大学時代、レポートで書いたのですが、自分を女性よりも優位と考える男性がこの自叙伝で多い中、マライーニの父親だけ、自分が女性と同等と考えていたところが印象に残りました。2010/01/23

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