内容説明
ニューヨーク、ダウンウタン。うさんくさくてクレイジーで、あやうい魅力にみちた街。パーティ、ドラッグ、ロックにセックス。迷路のような夜と昼。男の子や女の子と恋をくりかえし、街の匂いを呼吸しながら、ぼくは全速力で走り続ける。いまにも破れそうな繊細な感性と、鮮烈なビート。ジム・キャロル、21歳から23歳までの物語。
目次
ニューヨークにて
カリフォルニアへ
ニューヨークにもどる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
出世八五郎
1
新刊発売当事の書評欄に、若いときに読まなくては価値が落ちる作品もある!との書評により手に取る。www言わずもがなブルース。若い頃に読む価値のある教養小説として『魔の山』や『ライ麦』に『三四郎』鴎外の『青年』などがある。いずれに何も感じることのなく魔の山を眺める。
okadaisuk8
1
「マンハッタン少年日記」の続編になるんだろうか。麻薬や同性異性とのセックス、詩、アート…テーマは少年日記と変わらないが、歳を若干取り、ウォーホールなどアート界の有名人と知り合い、スリートバスケをしなくなったキャロルの日記からは瑞々しさや甘酸っぱさみたいな味わいがこぼれ落ちた気がする。短いが、カリフォルニアでの自然に囲まれた生活が描かれるのは、米文学っぽい展開で興味深い。作者の感性は好きだけれど、少年日記の方が良かったかな。それとも読んだ時の自分が若かっただけなのか。少年日記も読み直してみよう。2012/04/17