内容説明
街道。城壁。丘。神殿。広場。さまざまな遺跡や風景に触発されながら、この永遠の都を歩き、神話の神々や皇帝たちから19世紀まで、2500年にわたるローマの街の物語を眼前に浮かびあがらせる。イギリスの代表的女流作家による歴史紀行の名品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
57
ローマは歩き回れば必然的に歴史散歩になるに違いない。原題は"A Time in Roma" 。少々紀行文とは異なる趣き。その「時」とはローマが経てきた悠久の時間なのか、著者が歩き想いを馳せる現在の「時」なのか?フォロ・ロマーノの遺跡を逍遙しながら帝国の栄華と崩壊、その廃墟の上に築かれた長い寂れた中世を想う。更にガリバルディの雄姿や二次大戦の連合軍ローマ進軍に至るまで豊富な歴史知識を持つ女流文学者の眼が捕えた景観が語られる。彼女の3か月に及ぶ滞在は1953年。あの映画「ローマの休日」の頃のローマを見ている。2019/09/18
一虎
1
ローマの歴史を調べるにはいいだろうが、エッセイ風なものを期待していた身には重たかった。2022/05/06
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- 和書
- 昭和文学交友記 新潮選書