内容説明
イギリス19世紀末―ダンディと呼ばれる一個の人間のタイプが、時代の基本的な嗜好をかたちづくった。カーライル、ペイター、ワイルド、ビアズリー、ビアボウム、ソロモンなど、この時代を代表する文学者や画家の生涯と作品の中にさまざまなダンディ像を読みとり、文芸思想としてのみならず、社会風潮としても、時代の最大の関心事であったダンディズムの世界を解明する。
目次
精神のダンディズム
トイフェルスドレック氏の登場―トマス・カーライル『衣裳哲学』について
ウォルター・ペイターの世界
オスカー・ワイルド
ダンディズム・ナルシシズム・ホモセクシュアリズム
合わせ鏡の世界―『ドリアン・グレイの画像』における「時間」
「深淵より」―ワイルドからボードレールへ
ビアズリーの時代―ワイルド・ビアズリー、ビアボウム
「過去を覗く」をめぐって―ワイルドとスウィンバーン
気を病む病いの文学―ペイターとアーサー・シモンズ
ソロモンの探求
ウィリアム・ローゼンスタイン断章
ジョージ・ムーアと「ミューディ巡回図書館」
感想・レビュー
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