感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
6
シェイクスピア晩年の英国は国教会を確立し新教を支持したエリザベス1世の死後即位したジェームズ1世がカトリック、ピューリタン共に抑圧する時代となる。著者は、エリザベス朝復興運動の中でこの劇作家が晩年の作品群に描く社会変革を目指す魔術的思考に注目する。『冬物語』で暗示されるブルーノが称賛した『アクスレピウス』の神を創るという一節、『テンペスト』でJ・ディーがモデルのプロスペローに透けるアグリッパの隠秘哲学の3層宇宙は、『あらし』の低級魔術と真逆に描かれる。本書はその背景に薔薇十字ネットワークの存在を仄めかす。2019/04/14
7ember
0
ジョン・ディーとか、薔薇十字とか耳慣れない固有名詞がいろいろ出てきたりするけど、シェイクスピアのロマンス劇四本を知っていればなんとかついていける。読み出すとけっこう簡単に読みきれた。2014/08/09