内容説明
処女作から最後の作品まで、華麗なテクニックとその映画人生のすべてを、520枚の写真を駆使して大公開。ヒッチコックの魅力を満載した名著、待望の決定版!!
目次
幼年時代
警察ぎらい
映画との出会い
下宿人―最初の真のヒッチコック映画
恐喝―最初のトーキー映画
サスペンスとは何か
アメリカ映画の言語と文体
単純であること、明晰であること
チキン・パイとセックス
批評家を批評する
俳優は家畜だ
サルバドール・ダリとともに
グレゴリー・ペックはミスキャストだった
ロープ―全篇ワン・カットの映画
映画の基本はカット割り
たかが映画じゃないか
映画と演劇―ドラマの集約
クレショフ効果
人間はみなのぞき屋である
時間と空間をいかに操作するか
深夜のアイデア
ジャネット・リーのブラジャー
シャワーと殺人
映像作家の映画、わたしたちの映画
なぜ鳥が人間を襲うのか
一作一作が新しい冒険だ
わたしは視覚人間である
ヒッチコックはカトリック作家か?〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
64
ヒッチコックにはいつも恐怖があった。【サスペンス映画の神様】と呼ばれた彼。トリュフォーによる50時間にもわたるインタビューを書籍化。電信ケーブル会社勤務とともにロンドン大で美術を学び、広告を手掛ける。後に映画で使われるコンテの基本はここにある。英米両国で活躍した彼。5歳の頃、警察署長に【悪いことをするとここに入れられる】と数分間入れられた。これが「間違えられた男」の原点に。チャンドラーとの確執など貴重な証言も見逃せない。真剣に読むと3年かかっても読み終わらない。図書館で除籍になるまで何度でも読みたい一冊。2019/11/26
燃えつきた棒
36
フランソワ・トリュフォーによるヒッチコックへの五十時間にわたるインタビューをもとに作られた本。 ヒッチコックは、僕は映画館でというよりもたいがいはテレビでその作品に親しんできた。 『鳥』『サイコ』『知りすぎていた男』『めまい』『北北西に進路を取れ』『レベッカ』等々、僕だってそれなりにけっこう観ているつもりだが、これといった作品がないような気がする。 たしかに面白い作品は多いのだが、観た後に残るものがあまりない。 アラン・レネやテオ・アンゲロプロスや、ケン・ローチの作品のように、いつまでも心に残るかと→2024/10/14
るんるん
25
映画「ヒッチコック トリュフォー」を観て気になっていた本。写真やふたりの対話によっていろんな作品が再現されている。「鳥」ではジャングルジムのカラスのシーンなど。カットの選択、映像のサイズについての工夫が興味深かった。エモーションを生みだしたり高めたり、展開のリズム感、軽いコメディータッチの会話、観客の同化を誘うための芸の極意が語られている。メタファーの狙いがあったシーンもあきらかに。まだ、見たことない作品も観たくなった。2017/06/07
イリエ
19
インタビュー形式の対談本。まず、トリュフォー氏のヒッチコック氏へのリスペクトがすごいっす。そこへ怒涛の解説。『サイコ』や『鳥』は深堀りされ、わりと目立たない作品も細かく言及されています。親しみやすい「ヒッチコック辞典」って感じです(デカい本です)。2021/10/30
Saint Gabriel
14
ヒッチコックがあってこそ全世界の映画界が成り立つと言っても過言ではない。この書籍はもう一度読む必要がありそうだ。彼等二人の作品もまた観てみよう。2016/09/21
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