感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seacalf
30
苦い、甘い、深い、寂しい、可愛い、優しい、賢い、幼き子は様々な形容詞、副詞を実地の中で身体ごと覚える。1911年生まれの作者がその記憶を語る稀少な本。珍しい記述も豊富で、戦前の山形の一地域の大人や子供たちの暮らしぶりを知る民俗学としてもすこぶる面白い。同じような手法で戦後、もしくは海外にも類似の本があれば読んでみたい。そして、今まさに爆発的に物事を吸収している2歳の我が子を思う。良い悪いではなく、時代に沿った言葉の覚え方をすればいいとは思うが、やはり色々と経験をさせて言葉に豊かな広がりを持たせてあげたい。2025/06/08