ふたりの世界 〈３〉 ロンドンの生活

ジョアン・リンガード/横山貞子

晶文社（1988/11発売）

• サイズ A5判／ページ数 229p／高さ 23X15cm
• 商品コード 9784794929082
• NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[星落秋風五丈原]

家長でもあるケヴィンは故郷に残してきた家族への責任と、これから始まるセイディーとの暮らしの間で懊悩する。五部作のちょうど真ん中は、結婚の理想と現実のギャップから生じる夫婦の危機と、今までは家族に面倒を見てもらう側だった二人が、面倒をみる側へとシフトする過渡期を描く。育った環境の違いに、二人の場合は宗教が絡む。まだ子供は生まれていないが、今後子供の宗教をどうするのか、といった問題も浮上するだろう。互いの愛情が試される最初の試練をどう乗り越えるか、若きカップルの格闘をぜひ読んで頂きたい。

2016/10/21

[ぱせり]

結婚して二か月。このまま別れ別れになってしまうしかないのか、という深刻な事態を、ケヴィンとセイディーは、それぞれの場所で、それぞれのやり方で乗り越えていかなければならない。この苦しく不安な日々が、二人にとって「いい時代」であった、と、あとになって思えるようになったらいいなあ。

2018/12/05