晶文社ミステリ
壜の中の手記

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794927323
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

ホットニュース!ミステリチャンネルが選ぶミステリーのベストテン
『闘うベストテン2002』の海外ミステリー編に堂々の入賞!
詳細は、12月1日から放送される番組でどうぞ!
さらに、続々各賞総なめの予感あり。

内容説明

アンブローズ・ビアスの失踪という米文学史上最大の謎を題材に、不気味なファンタジーを創造し、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞を受賞した名作「壜の中の手記」をはじめ、無人島で発見された白骨に秘められた哀しくも恐ろしい愛の物語「豚の島の女王」、贈られた者に災厄をもたらす呪いの指輪をめぐる逸話「破滅の種子」、18世紀英国の漁師の網にかかった極彩色の怪物の途方もない物語「ブライトンの怪物」、戦争を糧に強大な力を獲得していく死の商人サーレクの奇怪な生涯を描いた力作「死こそわが同志」他、思わず「そんなバカな!」と叫びたくなる、異色作家カーシュの奇想とねじれたユーモアにみちた傑作集。

著者等紹介

カーシュ,ジェラルド[カーシュ,ジェラルド]
1911‐1968。イぎリスの小説家。パン屋、レスラー、ナイトクラブの用心棒、新聞記者などの職を転々としながら文筆生活に入り、ミステリ、都会小説から、SF、怪奇小説、ファンタジーまで、幅広いジヤンルにまたがる夥しい作品を発表した

西崎憲[ニシザキケン]
翻訳家・アンソロジスト
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

92
再読。この時代の晶文社は良かったな。巻頭作はお馴染みの名作。表題作は宮澤賢治の名作童話を髣髴とさせる。何で西洋人ってこの手の話が好きなんだろう。未開の民族、詐欺、宝探しといったテーマが多い。騙しが成功したと思わせて、結局は報いを受ける的な。「破滅の種子」はリドルストーリーぽい。指輪の呪いは真実だったか、それとも息子が安物の偽物に高額を払ったのがショックだったのか。「ブライトンの怪物」は日本人にはショックな作。2016/10/18

みっぴー

45
奇妙な味。怪奇でもなく、幻想でもない。日本でこういうテイストを書ける作家といえば、夢野久作くらいしか思い当たらないです。『黄金の河』ー胡桃大好きなので、割れちゃったシーンで泣きかけました。『ブライトンの怪物』ーただただ衝撃。『刺繍針』ートリックを図で描いてほしかった。『時計収集家の王』ーストーリーが完璧すぎる。時計狂いの王に仕える時計職人の話。『狂える花』ー花に精神異常者の血液を与えるという設定が、気味悪くて好き。カーシュの作風は、切れ味の悪いナイフで肉をギーギーするような世界観。2018/10/15

ニミッツクラス

29
02年(平成14年)の税抜2000円の晶文社ミステリ単行本。後発で角川から同名の文庫が出たが、掲載内容が少し違う。表題作は、史実ではAビアスは1913年にメキシコ取材に赴いて行方不明になっており、その謎を解く手記の発見と内容が題材。「ねじくれた骨」は内容もねじくれていて面白い。「ブライトン…」と「破滅の種子」は著者が実名で登場する。「カームジンと…」はオチも笑えて上出来。巻尾の「死こそわが同志」は武器商人の話で、その節操の無さ(当然か)でのし上がっていくが“過ぎたるは猶及ばざるが如し”の典型。★★★★☆☆2025/04/21

本木英朗

20
晶文社ミステリ第二回配本。オビに冠された全編、まさに奇譚としか表現しようがない話ばかりで構成された驚くべき短編集です。収録作品は全部で12編。そのどれもこれもが作者の途方もない想像力から生み出されており、読者はページをめくった途端に「恐怖と奇想の王国 カーシュ・ランド」へ足を一歩踏み入れることになるでしょう。そしてその一歩は、二度とは帰ってこられないほど恐ろしくも魅惑的な一歩であると言えます。僕のお気に入りの作品は次の四つです。各自、簡単なあらすじと感想をつけてご紹介。

こら

20
表題作「壜の中の手記」がやはり白眉。ネタは日本の某童話と同じだが、主人公がアンブローズ・ビアス!よって上記童話より何倍も素晴らしいあの最後の余韻に浸かれる。

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