目次
1 サスペンス映画のスタイル(キャロル・リード;フリッツ・ラングの「飾窓の女」;「窓」 ほか)
2 スリラー映画と推理小説(この推理小説は映画になるか;スリラー映画に関する五章;スリラーと映画 ほか)
3 フィルム・ノワールの世界(クルーゾーの解釈の仕方について;「犯罪河岸」と「聖ヴァンサン」;「悪魔のような女」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
swshght
9
「映画=映画館」世代の批評は一味違う。映画は時間と運動のメディアだ。画面に提示されるイメージは生成と消滅を絶えず繰り返す。停止はありえない。だから、当時の批評家たちは、画面の細部を写真のように記憶しなければならなかった。あるいは、そのような一回性の映画体験が彼らの目を鍛錬した。蓮實や四方田はそれを「動体視力」と呼ぶ。植草の批評はまさにその賜物だ。ショットの流れを詳細に記述し、サスペンス発生の過程をあらわにする。そして言葉自体にスリルが帯びはじめる。かつて山田宏一は植草の批評スタイルを「科学的」と評した。2013/04/27
Saku
0
ビデオもDVDもない時代にあれだけ映画のシーンについて書けるのは、どれだけ同じ映画を観ていたのだろうかと気になった。2012/08/19
ゆりっぺ
0
1999年6月4日