内容説明
16世紀フランス。新教と旧教が激しくせめぎあう覇権争いの時代。この歴史の舞台で、人びとはいかなる青春を生き、どのような生を閉じたか。嵐は、ピレネーの小国に育つ少年アンリを巻きこんで、首都パリへと連れさる。ルーヴル宮を背景に、アンリとヴァロワの王女マルゴをのせて、愛と政略と野望の人間ドラマは展開する。一方に『エセー』の賢人モンテーニュとアンリの出会いを配しつつ、苛酷な宗教戦争の真只中を生き抜いたアンリ四世の躍動する青春をダイナミックに描きだす歴史超大作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mana
5
萩尾望都さんの王妃マルゴが終わってしまったのでマルゴ関係の本を読みたいなと思ったら全然なかった。デュマの王妃マルゴくらい。アントワネット関連はあんなにあるのに。 ということで、かわりにアンリ4世の小説を読む。アンリ4世の物語だけどマルゴもけっこう出てくる。王妃マルゴの1〜7巻にあたるところ。登場人物たちの性格が違うのと、翻訳が古くて(母后、王妃、女王がみんな女王に訳されてたり)読みにくいのでパラパラめくりながら読んでた。登場人物たちの名前が漫画とほぼ完全に一致してたのでちょっと驚いた。2020/03/08
はる
3
大作を読み終えた充実感と史実と歴史の意図、作者の思いを知りたいという欲求が残った。 作品は1935年ナチス抬頭のドイツを亡命しフランスで書き上げられた。1572年ナヴァール国王アンリとヴァロア朝フランス王女マルグリットの6日間に渡る婚礼の乱痴気騒ぎの最後の日聖バルテルミーの一夜に数万のユグノーが殺戮される事件が起こる。結婚式が殺戮に利用される凄まじい時代である。事件の主導者はマルグリットの母カテリーナ・ド・メジチ、実行犯はカペー家(朝)の分家ブルボンの末裔ギュイーズとされている。 2020/08/21
かばこ
0
返却期限がきてしまったのでいったん中止。168Pまで、アンリとマルゴの結婚式。旧教勢力とユグノーたちの乱痴気騒ぎ、不穏な陰。