ディネーセン・コレクション<br> 夢みる人びと - 七つのゴシック物語1

ディネーセン・コレクション
夢みる人びと - 七つのゴシック物語1

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794913432
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

YO)))

31
表題作がため息ものの素晴らしさで。二重三重の枠の中で─予め虚実の疑わしさにお墨付き?を与えられた上で─語られる、余りにも数奇な物語。人生という言葉の意味が緩やかに解体しながら拡張されるようでもあり、読んでいる私の現在地までもがユラユラと揺らいでしまう。また、訳者による”ディネーセン・ノート”もとても良い。枠物語のいちばん外側の枠、としての物語作者の横顔に触れ、作者の挫折と苦悩と失恋が、どのように物語に託されていたのかが語られており、切ない。2016/11/19

田中寛一

11
書評や感想などを読み、タイトルにも惹かれて読み始めた。最後まで読んではみたが、私の読書力では良さがつかみきれなかった。表現、比喩表現の仕方など素晴らしいと思う箇所はいくつもあったが、会話で流れていく小説を読むことが多いので、本作のような会話の少ない作品は十分に読み取れなかった。2015/01/17

きりぱい

3
虚脱感が漂ってくるように思えるのは気のせいかもしれないけれど、どれも独特の表現が散らばり、先の読めない展開を見せてくれる。「エルシノーアの一夜」は、老姉妹の存在も展開もゴシックに、結婚式直前に行方しれずになった弟との幻想譚。「夢見る人々」は、男たちの前に表れる女性を巡って、航海中の帆船でアラビアンナイトのように語られる物語で、話が幾重にも重なる。「詩人」は、老いた顧問官の若い婚約者と、詩人として高めてやろうと見出した若者との三角関係?理想にはめようとした代償は大きく・・「この詩人!」にはおののき!2011/03/07

nora

1
20世紀に書かれた『千一夜物語』、これぞ大人の読むファンタジー!「物語」の神様からの願ってもないプレゼント。・・・「あなたってひとは!」フランシーネは老人に向かって叫んだ。「この詩人!」・・・ディネーセンに鼻面を引きずり回されてただただ目を見開いて見入るしかない驚異のワンダーランド。物語を読む喜びに息も絶え絶え・・・。2009/07/02

更新停止中

0
「エルシノーアの一夜」には「いかにも『ゴシックの物語』っぽいねえ文章いいねえ」位のテンションだったが「夢見る人々」でどすっとはらわたを抉られる。モチーフや文章自体の装飾性を苦みと冷たさと堅さで反らしつつ、語り手の情念を交えず描いているのが美しい。/「この詩人!」にはやっぱ笑った。笑うところじゃないのかもしれないけどよくぞ言った。2012/11/14

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