感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
1
アフリカ文学を代表するセネガルの文豪、センベーヌ・ウスマンが自国を舞台にしたクーデターを描いた政治サスペンス小説。著者が冒頭に「この小説の登場人物に実在のモデルはいない。詮索するなら法的手段に訴える」と随分剣呑な序文を載せているが、やはり強権的な政権が多いアフリカのこと、政府批判と連想される内容に予防線を張ったものか。兎に角、馴染みのないセネガルの社会や政治に関する記述が興味深く、政府内部の権力闘争に階級や世代がからみ、更に旧宗主国フランスの影もちらつく。小説ながら、アフリカ政治のインサイダー話は貴重だ。2025/06/18
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