内容説明
だれかに伝えたい!戦後76年、「世界平和への道は今のままでいいのですか?」と、子どもたちが叫んでいる!『VEDEM』をカラーで掲載(口絵)。
目次
第1章 「VEDEM」までの道(テレジンとの出合い;初めての「ユダヤ人強制収容所」;「VEDEM」を読んでみたい)
第2章 なぜ、ユダヤ人は迫害されたのか?(ユダヤ人の歴史;ユダヤ人がナチスに迫害された理由;強制収容所と絶滅収容所)
第3章 「VEDEM」には何が書かれていたか?(「VEDEM」について;1号室の子どもたちの組織;テレジンへ来るまで;テレ人での生活と環境;生活の中の生と死;社説と論文)
第4章 子どもたちのその後
著者等紹介
林幸子[ハヤシサチコ]
茨城県生まれ。茨城県立土浦一高、法政大学文学部哲学科卒。雑誌編集部を経てフリーライター。地域子ども文庫、手作り絵本、絵本の読み聞かせなど、子どもと一緒に活動するほか、童話、詩、植物画を創作。エスペランチスト、チェコ倶楽部代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
18
チェコのテレジン収容所で生み出された子どもたちによる雑誌を日本に紹介した本の改訂版。親と引き離され、すし詰めの部屋での共同生活、まったく足りない食事や衣服、きつい労働を強いられるなかでも、子どもたちは豊かな芸術性を発揮した。そうした創作活動を導き、支えた大人たちの存在も紹介。関西ウーマンの書評連載で取り上げました。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=202368 昨夏、訪れたテレジンの様子をまとめたブログへのリンクも貼っています。併せてどうぞ!2024/01/10
NakaTaka
10
『アウシュヴィッツの図書係』を読んでから、そういう被害を受けた人たちが何故?という疑問が心の底に燻っている。この本は、テレジン強制収容所で少年たちが作っていた雑誌VEDEMの翻訳とそこでの生活、その後について。13歳から15歳までの少年たちなのに、内容は非常に高度で、とても優秀だったということがわかる。その少年たちのほとんどが戦後まで生きることができなかった。そして何より、この本を出版するまでの苦労!著者は現在の状況をどれだけ憂えていらっしゃるだろう。後書きまでしっかり読んだ。2024/02/11
のんたろう
1
ナチスが当時のチェコスロバキアに作ったテレジン収容所で、13~15歳の男の子が週1回、秘密裡に発行していた雑誌「VEDEM」を紹介した本。絵、詩、評論など、内容は多岐にわたり、中学生にあたる年齢とは思えない成熟ぶりに驚かされる。ある子は、親を尊敬していると前置きしつつ、以下のようなことを書いている。↓2022/06/12