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内容説明
ソ連体制下に生きて自由を求めた母娘の行く末は―。バルトの道、ベルリンの壁崩壊を経て、独立へ向かう道のりをたどる、知られざるラトヴィアのベストセラー小説、初の邦訳!
著者等紹介
イクステナ,ノラ[イクステナ,ノラ] [Ikstena,Nora]
1969年~。リガ生まれの現代ラトヴィアを代表する小説家。ラトヴィア大学、コロンビア大学にて学び、ラトヴィア出身の文化人らの評伝ほか短編や随筆多数。1998年発表のDz〓ves svin〓〓ana(「人生礼賛」)にて長編小説デビュー
黒沢歩[クロサワアユミ]
ラトヴィア大学文学部ラトヴィア文学修士。ラトヴィア語講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
119
バルト三国が独立への道を歩んでいる時、BSのニュースで成り行きを見守っていた。ペレストロイカ以降、ベルリンの壁は崩壊し 世界情勢が日々刻々と変わる中、この三国の強い意志を感じていた。ラトビアで書かれたこの作品は、第二次大戦終わりの頃に生まれ医者になった母と、1969年に生まれ、20代に変革のうねりをその身で体感する娘の話だ。変わっていくさまが描かれるまでは、それはソビエトの抑圧下であるという以上に、毒母と娘の話と感じられ、気が滅入ってくるページが続いた印象。2019/12/14
Nobuko Hashimoto
37
なかなか読めない現代ラトヴィア文学。1969年生まれの娘と44年生まれの母が交互に語る形で描かれる、ドイツの支配からソ連崩壊直前にかけてのラトヴィアの女性たちの物語。祖母・母・娘の母子関係の話であり、社会主義国家における「母性」「母乳」信仰の圧力、男女平等の建前とは裏腹に性に関する決定権における男性優位の実態、ソ連とラトヴィアの支配ー被支配関係、教育への政治の介入などを生々しく描く話でもある。ロシア人憎しという話ではない。閉塞感に病む母、それを支える娘や母の友人は生の象徴。ソ連時代を感じとれる良い作品。2020/03/02
KI
30
自由がほしいわけじゃない、あの時の自由が忘れられないの。2019/11/03
しーふぉ
16
ラトヴィアの本を初めて読んだ。 ちょっと自分には合わなかったかな。2019/10/14
みゆき
14
歴史の重みに耐えられず、ゆっくりとしか読み進めることができなかったし、読了後もずっしりと残る。ソヴィエト時代のラトヴィア母娘の物語。/コロナが落ち着いたら一度ラトヴィアに行ってみたい。2020/07/24