内容説明
食料価格の高騰、食の安全意識の高まり、深刻化する飢餓―世界の、日本の「食」をめぐる環境が大きく変わりつつある。その要因は何なのか?これからどうなっていくのか?最新のデータをもとに解説する。
目次
第1章 激変する世界の食料事情
第2章 稀少化する食料、資源―重層化する奪い合い
第3章 南の世界―飢えの現代化
第4章 多国籍企業とアグリビジネス
第5章 再構築が迫られる日本農業
第6章 飽食文化とわたしたちの生活
著者等紹介
西川潤[ニシカワジュン]
早稲田大学名誉教授。専門は国際経済学。1936年、台湾台北市生まれ。1959年、早稲田大学第一政治経済学部卒業。1966年、パリ大学高等学術研究院卒業。1968年、早稲田大学大学院経済学研究科博士課程修了。早稲田大学政治経済学部教授等を経て現職。これまで、国連研修所(ニューヨーク)、ラサール大学(マニラ)、パリ第一大学、フランス社会科学高等研究院、北京大学、チュラロンコーン大学(タイ)、パリ国立政治学院、ポートランド州立大学等の客員教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
11
個人的には、リニューアルされて手触りがよく、デザインも簡素化された現行型のブックレットを気に入っている。21世紀では分配問題が先鋭化する。とりわけ、食料対輸出作物、富者対貧者、そして都市対農村(29-30頁)。南北問題。格差問題だ。とりわけ、資源としての食料を巡る消費量や権利の違いは、先進国都市の富裕層と途上国農村の貧困層という両極端を比べれば如実にわかる。滞日外国人との共生や、6次産業化、市民農園といった、異文化や異業種との融合で新しい暮らし方、価値観を前面に出していく地域経営も魅力に映る。乱獲は困る。2013/11/06