蕗谷虹児―乙女たちが愛した抒情画家

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蕗谷虹児―乙女たちが愛した抒情画家

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794811042
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0071

内容説明

オトメゴコロの永遠の理解者。夢二とフジタに見込まれ、魯迅と三島に愛された大正・昭和大衆文化のスター蕗谷虹児。その波瀾に満ちた生涯を丹念な取材で辿る本格評伝!パリ時代の交遊や草創期アニメ界での活躍を初めて詳説。カラー口絵8頁、詳細年譜付。

目次

序章 “天兵神助”―国の行く末を暗示する戦争画
第1章 山北の挿絵画家―敗戦直後の虹児と一家
第2章 魯迅からの手紙―中国革命と抒情詩画
第3章 アナキストたちの巴里―大正末の渡欧と活躍
第4章 虹児と松尾邦之助―エコール・ド・パリと「フジタ」と「フキヤ」と
第5章 海鳴りの果て―樺太放浪、夢二との出会い
第6章 金襴緞子の帯締めて―愛唱歌「花嫁人形」
第7章 少女の世界―少女たちが憧れた「少女」
第8章 絵本の中の抒情画家―童画へのこだわり
第9章 アニメーション創世に託した心―『夢見童子』製作へ
第10章 少女漫画の元祖―大正ロマンと昭和モダン
第11章 巴里への郷愁―堀口大學との対話
補章 巴里への凱旋―蕗谷龍生に聞く

著者等紹介

鈴木義昭[スズキヨシアキ]
1957年東京都生まれ。ルポライター・映画史研究家。18歳より竹中労に師事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

魯迅、三島由紀夫、美輪明宏、黒柳徹子、瀬戸内寂聴も愛した大正?昭和少女文化のスターにして乙女心の永遠の理解者の生涯画家・詩人蕗谷虹児【ふきやこうじ】(1898‐1979)は「花嫁人形」の作者として広く知られている。「金襴緞子の帯しめながら」で始まり、郷愁を誘う童謡「花嫁人形」に親しんだ人も多いだろう。あの詩を書いたのが虹児である。晩年に描いた「花嫁」は、「ふるさと切手」のロングセラーだ。
だが、虹児自身についてとなると、大正末から昭和にかけて活躍した美男の挿絵画家という印象のみが強い。日本画壇での位置づけとしては、竹久夢二に始まる大正ロマンから昭和モダンの大衆画家の系譜に連なる。しかし、人間・蕗谷虹児はそのような枠にはとうてい収まらない。彼には実に多彩な顔があり、生涯は山あり谷あり、謎も多い。画家として自らの志を貫き通しながら、激しい時代に翻弄され流浪と放浪をくりかえした。
 足跡は、生誕地新潟県新発田市に始まり、新潟、東京、樺太、そして欧州航路で巴里へと飛ぶ。挫折と葛藤の果てに自らが名づけた「抒情画」の世界の第一人者になるが飽き足らず、パリに渡りエコール・ド・パリの人となる。パリでは、後に「もう一人のフジタ」といわれるほどの活躍を見せる。サロン・ドートンヌなどに次々と作品が入選し、絵も売れた。当時パリに学んだ日本人画家は少なくないが、在パリ時代からそのように高い評価を得たのは、藤田嗣治と蕗谷虹児しかいない。時の歯車がわずかでも異なれば、世界的な日本人画家がもう一人誕生していたに違いない。そう想わせる深さと鮮やかさ、清冽な魂が込められた作品群。乙女の夢と憧れを優しくはかなく描き、乙女たちに最も愛された画家だった。魯迅や三島由紀夫ら、虹児への賛辞を惜しまなかった文人も多い。
 戦争の暗い時代に童画を描き続けたことから、戦後は絵本や少女漫画、アニメーションにまで多大な影響を及ぼした。晩年も死の直前まで、自ら信じる美と愛の世界を探求し続けた。早世した母への想い、二人の妻への愛情を胸に、さすらいの果てにようやく見つけた安息の地で描き続け、なお巴里への夢を見続けた半生だった。
 生誕110年の年に取材を始め、虹児を巡る旅は続いた。今年で生誕120年・没後40年、いまだ謎多い不世出の抒情画家・蕗谷虹児の全貌を多くの読者に知ってほしい。(すずき・よしあき)

鈴木義昭[スズキヨシアキ]
著・文・その他