福島と生きる―国際NGOと市民運動の新たな挑戦

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  • サイズ B6判/ページ数 274p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794809131
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0036

出版社内容情報

福島の内と外で、葛藤も、軋轢も、矛盾も抱え込みながら「総被曝時代」の挑戦を受けて立とうとしている人々の渾身の記録
「3・11」から丸一年を迎えた日本社会をさして、「無関心の暗闇」が支配していると評した人がいた。その通りだと思った。「暗闇」は、ロンドン五輪の興奮を経て、本書が書店に並ぶ秋口頃には一段と深まっているにちがいない。私たちはそのことを十分に自覚している。それでもなお本書を世に問おうとするのは、東日本大震災と原子力大惨事に見舞われた複合惨事後の日本社会が〈福島〉に試されていると考えるからである。本書は「無関心の暗闇」に抗いながら、福島から各地へ向かい活動する市民・農民運動家と、各地から福島へと向かう国際NGOや個人の活動の記録である。そこに映し出されているのは、福島の市民・農民運動と国際NGOが交差する、十字路の風景である。「十字路」は南相馬、いわき、渡利(福島市)、郡山、二本松、三春にある。本書で取り上げることができなかった会津地方にも、もちろんある。本書の第Ⅰ部「福島の声」に耳をすませていただきたい。読者は〈福島〉の現実についてまだまだ知らない、知らされていないことがたくさんあることに息をのみ、驚くことだろう。第Ⅱ部の「福島と生きる」では、今回の複合惨事を通じて初めて日本での支援活動を行うことになった国際NGOの葛藤と苦闘の軌跡とともに、現場で得た貴重な教訓などが紹介されている。NGO関係者必読である。福島と生きることが、ある種の覚悟を強いることを私たちは知っている。と同時に私たちは、〈福島〉と向き合い続け、福島とどう生きるかを真剣に考える以外に選択肢がないことも知っている。それが「複合惨事後」社会を生きる私たちが未来世代に負ってしまった責任なのだと考えている。「無関心の暗闇」の中で、「十字路」は確実に日本各地、世界へと広がっている。(編者 中野 憲志)

◎執筆者 猪瀬浩平(明治学院大学教員) 黒田節子(原発いらない福島の女たち) 小松豊明(シャプラニール=市民による海外協力の会) 菅野正寿(福島県有機農業ネットワーク) 竹内俊之(国際協力NGOセンター[JANIC]) 谷山博史・谷山由子(日本国際ボランティアセンター[JVC]) 橋本俊彦(自然医学放射線防護情報室) 原田麻以(NPO法人インフォメーションセンター) 満田夏花(FoE Japan) 吉野裕之(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)

目次

1 福島の声(ふくしまを生きる;福島に生きる;大災害を生きていくために;Interview 原発のない、住民主体の復興と農の再生をめざして)
2 福島とともに(福島支援と脱原発の取り組み;自分の生き方の問題;南相馬での災害FM支援を通して―活動におけるコミュニティへの展開と葛藤;「雪が降って、ミツバチが死んだ」―原子力災害の中で、大学という場から思うこと;シャプラニールの震災支援活動―外部支援者としての経験から考える国際協力NGOの役割 ほか)

著者等紹介

藤岡美恵子[フジオカミエコ]
国際人権NGO反差別国際運動(IMADR)で事務局次長、グァテマラ・マヤ先住民族のコミュニティプロジェクトコーディネーターを経て、法政大学大学院非常勤講師(国際人権論)、“NGOと社会”の会代表

中野憲志[ナカノケンジ]
首都圏で最も高い放射線量を示した「ホットスポット」近隣住民の一人として『福島と生きる』(新評論)を編集。先住民族/マイノリティの自己決定論、人種主義・官僚制国家批判をライフワークとする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。