出版社内容情報
本書は地域金融機関の中でも信用金庫に焦点を当て、現在、どのような「地域貢献」活動を行っているのかを全国の九つの信用金庫の実例から見ていくことにする。
2000年を前後する頃から、日本の金融機関の再編が急ピッチで進められている。日本の民間金融機関は「世界と闘うメガバンク」と「地域に立脚する地元金融機関」に二分されつつあり、特に地域の協同組織として歩んできた信用金庫・信用組合は、この金融再編の時代の中で新たな役割を求められている。新規創業支援、企業交流会の開催、多様な経営支援の提供などのビジネスに近いものから、文化・歴史活動への支援に至るまで、興味深い取り組みが重ねられている。それらはいずれも、地域の豊かさを深めていくための取り組みと言えそうである。本書は地域金融機関の中でも信用金庫に焦点を当て、現在、どのような「地域貢献」活動を行っているのかを全国の9つの信用金庫の実例から探っていく。
内容説明
ビジネス分野から文化支援活動に至るまで、人びとの「思い」に応える全国9信金の真摯な取り組みを通して、金融再編時代における地域金融機関の存在意義を浮き彫りにする。
目次
信用金庫の「地域貢献」
1 小都市を背負う信用金庫(根釧地域とともに生きる金融機関として―大地みらい信用金庫(北海道根室市)
「相互扶助」理念に基づく人材育成―花巻信用金庫(岩手県花巻市)
せがれ塾の展開と職員の中小企業への出向―日本海信用金庫(島根県浜田市)
能登半島地震を乗り越えて―のと共栄信用金庫(石川県七尾市))
2 中都市(県庁所在地)の信用金庫(会員組織を基礎とした地域貢献―長野信用金庫(長野県長野市)
ビジネスマッチングと「産金学・産金官連携」への取り組み―おかやま信用金庫(岡山県岡山市)
研修支援から福祉プロジェクト支援まで―愛媛信用金庫(愛媛県松山市))
3 大都市の中の信用金庫(超高齢社会の先進的モデル形成―福岡ひびき信用金庫(福岡県北九州市)
地域文化貢献から、地域ビジネス貢献へ向かう―多摩信用金庫(東京都立川市))
地域貢献と信用金庫の行方
著者等紹介
関満博[セキミツヒロ]
1948年生まれ。1976年成城大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、一橋大学大学院商学研究科教授。博士(経済学)
鈴木眞人[スズキマサト]
1961年生まれ。2004年専修大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在、財団法人日本経済研究所調査局調査第一部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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