出版社内容情報
障害をもつ人々の日常を見つめる「福祉士」の仕事を覗いてみませんか!
「癒しの楽園」、沖縄県・宮古島。南の島の精神障害者地域生活支援センター「ひらら」に精神保健福祉士として勤務して一年目が過ぎたばかりの教え子から、大学に勤務していた筆者の下に一通のSOSメールが届きました。精神障害者とのかかわりの難しさ、何をどこまですればよいのかがまったく分からない業務内容、精いっぱい努力してみても「やった!」という実感のもてない徒労感……。精神保健福祉士に「なった」という現実を受け止めきれない教え子の下に、「ドクター・ファンタスティポ★嶋守さやか」を名乗って、筆者は精神保健福祉士実習研究に飛び込みました。教え子とともに、精神保健福祉の現場で起きている問題や、福祉サービス利用者のための「権利擁護」「本人主体」を実現するための方法を「考える」ことがその課題です。「考える」プロセスの中で出会った〈しょうがいしゃの皆サマの、ステキすぎる毎日〉。宮古島の精神保健福祉における現場の実情、そこで働くさまざまなスタッフの思い。そして、しょうがいしゃとともに暮らす日常と、自分自身の振る舞いや考え方自体についてのふりかえり。偏見・差別という現実から、保健医療機関や社会復帰施設を利用するしょうがいしゃの笑顔まで、精神保健福祉士実習研究で筆者が出会った日常、精神保健福祉士に「なる」ということについての思いを、社会福祉・精神保健福祉を学び、知りたいと思う読者すべてに、本書を通して筆者の言葉で伝えます。社会福祉士や精神保健福祉士の国家試験受験資格を取得するために「こなす」だけの実習から、精神保健福祉士に「なる」ために「考える」プロセスを解説します。まずは、しょうがいしゃの皆サマの、ファンタスティポ★な毎日を是非ご堪能ください!
内容説明
沖縄・宮古島の「優しい時間」。精神保健福祉士(PSW)を目指すあなたへ。
目次
第1章 さんぴん茶茶茶、ウ・チナー―PSW事前実習研究調査の巻(舞台暗転―沖縄上陸、前夜;秋山教授登場―実習指導担当教員、決定;サキちゃん登場―ナゴヤ駅前の居酒屋、そして宮古空港で ほか)
第2章 アンビリー・ばぶる、こんがらまった!―二〇〇五年・夏、PSW実習研究調査の巻(本番実習研究スタート!―悲鳴、落命、どん底の悲しみに落ちて;台風九号、台所戦争勃発!―生活の主導権、完全に奪われる;しょうがいしゃの皆サマの日常―センター「ひらら」、台風編 ほか)
第3章 超・特急、そして陽はまたのぼる―二〇〇五年・冬、PSW実習研究調査の巻(時は過ぎて、ハッピー・クリスマス!―再会、そしてメンバーさん一人ひとりの、それぞれの変化;金銭管理が権利擁護?―しょうがいしゃの皆サマの、自立の問題;しょうがいしゃの皆サマの、ある冬の宮古での出来事―カラオケ、薬、宮古島の聖子ちゃん、グランドゴルフ編 ほか)
著者等紹介
嶋守さやか[シマモリサヤカ]
ドクター・ファンタスティポ。1971年、川崎市生まれ。桜花学園大学人文学部人間関係学科講師。2002年、金城学院大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程修了、社会学博士。専攻は、福祉社会学、家族社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。