異邦のふるさと「アイルランド」―国境を越えて

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異邦のふるさと「アイルランド」―国境を越えて

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  • サイズ B6判/ページ数 434p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794806420
  • NDC分類 302.339
  • Cコード C0036

出版社内容情報

本書は「異邦」と「ふるさと」をキーワードにして、南北に分断されたアイルランド島をこの十年、数度にわたり経巡った旅の断章である。アイルランドを扱った本というと「緑の島」など光の部分を扱ったものが多いが、本書は光と影、その両方を視野に入れた。
まずは田園風景。その美しい緑は旅人の目を喜ばすが、そこには英国による植民地支配や一九世紀半ばの大飢饉など、負の遺産が刻まれている。また、一九六〇年代後半から続く北アイルランド紛争と隣り合わせでもある。
シェイマス・ヒーニーやポール・マルドゥーンなど、北アイルランドの現代詩人への興味に促され、南から北へ国境を越えて筆者が目にした風景は、紛争の傷跡であり、対立する両者が依然、牽制し合う政治的な風景であった(本書には現地で撮影した二千枚ほどの写真から百枚余りを選び、解説を付した)。
さて、表題の「異邦のふるさと」とは何か。「移民」、「紛争」、われわれを含めた「現代人」という三つの視点から要約しよう。
現在世界には約七千万ものアイルランド系移民の子孫がいる。「緑の島」という牧歌的なイメージは、移民の望郷の念にあずかるところが大きい。彼らは祖先の地が緑(ユートピア)であることを願い、この島(異邦の地)になおも故郷を見出している。
紛争は先住者を祖とするカトリック系住民とイングランドやスコットランドからの入植者を祖とするプロテスタント系住民との対立から生じたが、前者は北アイルランドを(英国という異邦ではなく)祖国アイルランドだと主張するのに対し、後者は(そこを生まれ故郷としながらも)祖国英国だと主張する。

内容説明

「故郷」は幻想と現実の往還のなかで人びとの心に棲みつづける。アイルランドという磁場が引き寄せる「故郷」なるものとは、一体どんな形をしているのか。

目次

アイルランドのような田舎
「ダニーボーイ」変奏
「アイルランド」という詩
国境を越えて
北アイルランドのなかへ
北アイルランドの政治的風景―ミューラルを見ながら
シェイマス・ヒーニーの「現在」―「トゥームブリッジにて」を読む
大飢饉と詩的想像力
緑色のふるさと
アイルランドを翻訳する
精神の国を探して
オンファロス、オンファロス、オンファロス―吉田文憲とジェイマス・ヒーニー

著者等紹介

佐藤亨[サトウトオル]
1958年岩手県一関市生まれ。青山学院大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。青山学院大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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こーじ

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1700年ころはカトリックとプロテスタントの関係は良好 共にアメリカの独立を祝った、カトリックがプロテスタントの教会に行くこともあった。この宗派を超えた共和国の設立を。 通奏低音のごとく過去と現代をつないでいる ケルトとは、英国との関係において創出されたアイルランドの表象だった。 ケルトは、ゲール語原文ではなく英訳されることで保存され、忘却をまぬがれた ブルックが擁護したケルトはカトリックとプロテスタントが互いに歩み寄るための共有地であった。 2022/06/16

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