出版社内容情報
【家族・国家・シティズンシップ】青年層の自立支援へ向けて。青年の自立・権利・義務・責任に関する英国の先進的事例研究。日本の事情を付す。「日経」「朝日」「産経」等紹介。
いま日本では、青年層の失業・フリーター・無職者が急増し、晩婚化・非婚化の傾向は一層強まっている。 親たちも不況の波に飲まれ、若者は「スネかじり」もできなくなりつつある。若者の職業観、結婚観、行動様式にも大きな変化が生じ、成人期への移行のプロセスは、工業化時代に確立した標準的な人生モデルからは明らかにかけ離れている。 本書では、青年が直面するさまざまな問題を整理し、私(家族)と公(労働市場・国家)のあいだで生まれるシティズンシップ精神を提唱、青年の自立・権利・義務・責任を考察する。付録に監訳者の宮本氏(社会学博士、専門は青年社会学・家族社会学)による「日本の事情」についての論文があり、本書が日本の状況に与える有効性も考察されている。
内容説明
私(家族)と公(労働市場・国家)の間で生まれるシティズンシップ精神の提唱と、青年の自立・権利・義務・責任。英国の先進的事例研究。
目次
第1章 青年期、家族、シティズンシップ
第2章 変わる教育制度、労働市場と若者
第3章 若者と社会保障制度
第4章 若者と家族―家族への依存と家族からの自立
第5章 離家と家族形成
第6章 消費市場、住宅市場と若者
第7章 青年期およびシティズンシップについて再び考える
著者等紹介
ジョーンズ,ジル[ジョーンズ,ジル][Jones,Gill]
1942年英国サウス・ウェールズに生まれる。社会学博士。ソーシャルワーカーを経て、エジンバラ大学教育社会学センターの研究員、副所長。1996年9月からは、ケンブリッジ大学家族研究センターの副所長に就任している。青年期から成人期への移行と、青年期の不平等に関する研究に従事してきた
ウォーレス,クレア[ウォーレス,クレア][Wallace,Claire]
1956年英国ロンドンに生まれる。社会学博士。ダービィ大学教授。同時にプラハにある中央ヨーロッパ大学の社会学の科長。1995年秋からウィーンにある高等教育研究所の研究員。青年期、ジェンダー研究領域で、幅広い著書がある。若者と人生移行に関する国際比較研究に従事
宮本みち子[ミヤモトミチコ]
千葉大学教授。社会学博士。専門分野は、青年社会学、家族社会学
鈴木宏[スズキヒロシ]
翻訳家。食の安全や環境問題などの分野で多数の翻訳を手がける
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