出版社内容情報
【ホモ・エコロギクス―共-生の人間像を描く】「人間とは何か」を根底から問い直し,身体そして自然と調和し,あらゆる生命への畏敬に満ちた21世紀の《共-生》的人間像を構築。
森林伐採、ゴミの堆積、オゾン・ホール、水汚染、途方もないエネルギー需要などのエコロジー的危機の根源は我々のなかにあると考える本書は、「人間とは何か」を根底から問い直し、身体そして自然と調和した、あらゆる生命と共生する21世紀の人間像をかたどっている。サブタイトル〈ホモ・エコロギクス 共-生の人間像を描く〉について地球生態系は、何億年もの進化の過程を経て、現在見られるような平衡状態に達した。そのなかで万物は各々固有の価値をもった存在であり、いわば等しく生存する「権利」をもっている。それと同時に、より進化した存在は、万物の共生にたいするより高位の「義務」を負っている。なぜならば、たとえば人間は、植物が動物(人間を含む)の生存基盤となっていることを認識できるという意味で、植物の保全に責任を負っているからである。この「権利」と「義務」に基づいた二重の意味によって、共-生を理解する必要がある。その意味を強調するために、サブタイトルの「共生」を、たんなる共生ではなく、「共-生」とした。
内容説明
森林皆伐、ゴミの堆積、オゾン・ホール、水汚染、途方もないエネルギー需要―エコロジー的危機の根源は我々のなかにある。「人間とは何か」を根底から問い直し、身体そして自然と調和した、あらゆる生命と共生する21世紀の人間像をかたどる。
目次
第1章 出発点
第2章 最初のアプローチ―ホモ・エコロギクス論の現在
第3章 ホモ・エコロギクス―一つの人間学的問題
第4章 ホモ・エコロギクスの必然性とそのライバル
第5章 ホモ・エコロギクスの構造
第6章 「世界市民」としてのホモ・エコロギクスの未来
第7章 進むべき道―教育
著者等紹介
マインベルク,エックハルト[マインベルク,エックハルト][Meinberg,Eckhard]
1944年ドイツに生まれる。73年、教育哲学でPh.D.取得。現在、ケルン体育大学校教授、学長代理。またベルリンのフンボルト大学でも客員教授として教鞭を執る。専攻は人間学、教育哲学、スポーツ教育学
寿福真美[ジュフクマサミ]
1947年生まれ。法政大学社会学部教授
後藤浩子[ゴトウヒロコ]
1960年生まれ。ダブリン大学トリニティ・カレッジPh.D.法政大学経済学部助教授
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