出版社内容情報
IT革命にともなうソフトバンク(新興企業)とソニーなど(伝統的大企業)の同質的な金融戦略を分析,解明。リスクをともなう高株価を利用して成長するIT関連企業の躍進の背景。
本書の構成は、まず第1章でIT革命の金融戦略について理解するために必要と思われる基礎的な事柄について説明する。ポーターの競争優位戦略を要約するために多くのページを割いたが、それは日本の企業が戦略的思考を心がけるようになってきたからである。それと、第1章では金融システムについても概説した。金融システムが歴史的に進化して今日のようになったことを明らかにするとともに、今日の金融システムの基本的な構造を図を使って簡潔に説明した。第2章では、ソフトバンクのようなベンチャー企業だけでなく、ソニー、日立製作所、東芝のような、高度成長期に繁栄した伝統的大企業も、企業価値創造の金融戦略を採用し始めたことについて検討している。第3章では、各国の歴史的経験に論及しながら、競争優位達成に活用される金融戦略のパターンを提示する。
内容説明
IT革命にともなうソフトバンク(新興企業)とソニーなど(伝統的大企業)の同質的な金融戦略を分析、解明する。IT関連企業はリスクをともなう高株価を活用する戦略を採用し、IT革命の勝利者をめざす。
目次
序章 本書の課題と構成
第1章 企業競争と金融システム
第2章 IT革命と企業価値創造の金融戦略
第3章 IT革命と競争優位の金融戦略
補論 金融危機:1997