出版社内容情報
【男の解放と変性意識】中途半端でイラついている全国の男性諸君!真の「優しさ」「強さ」とは自己破滅なのだ。生活感が希薄になった「人の良いインテリ男性」のための解放理論。
本書は、私の講義を受講している学生と、私との間の行き違いのせいで出来上がったものである。 つまり、期末のレポート課題に対して、一部の受講生が、何かを勘違いして自分自身の変な体験例を報告し始めたのである。 そのような体験例は、それ自体面白いということもあって、次年度からは積極的に集めたのであるが、そうこうする内に、どんどんと事態は予想もしない方向へと展開し、結局、初期のものとは別種の体験例の収集にまで走ってしまったわけである。 例えば幼少期に、何げなく麻薬的催眠的意識状態に陥って、危険性を充分に知りつつ、カミソリを口内に入れてかき回したり、あるいは不潔なピンポン玉を飲み込もうとしたり、結局はいろいろであったのだが、いずれにしても最初は取り留めのないものだった。 ところが、やがて、大量に事例を調べているうちに、それらの共通構造が見えて来たのである。 そして、誰も何程かは持つ「優しさ」や「強さ」、あるいは「価値」や「意味」、さらには「宗教」や「芸術」などに、深刻な形で関連している事も見えて来たのである。 その上に、それらはまた、「自己破壊的危険性」とも、「右翼的魔性」とも関連しているのである。 この段階に至って、それらが現代人の生き方の問題と直結していることに気づき始め、私自身も変わって行ったわけである。 すなわち、学校教育や大量の情報のせいで、いつの間にか背負い込んでしまっていた「心理的距離設定」と裏腹の「変な優しさ」、「訳知り顔」と裏腹の「弱腰」、「知的逡巡」の副作用で腑抜けになった「生活感」や「感情」、などの正体が見えてきたのである。 要するに、情報過多の現代社会が作り出す雑然たる雰囲気と、科学一般の持つ圧倒的迫力が相乗効果となって、自動的に発生する気分の奴隷となっていたわけである。 その奴隷を解放する鍵は、差し当たりは、本書で問題とする「麻薬的・催眠的変性意識」以外に、他には無いと思えるのだが……
内容説明
本書では「男性解放のための基礎理論」を用意しました。何千人の大学生を対象に収集した「ちょっと変な意識状態」を根拠にしたものであり、何百例の事例より抽出された意識パターンから判明した簡単な法則と、その応用の書です。「価値や意味に対する感受性と、自分の命と生活を大事にする気持ちとは両立しない―一方が強くなれば、他方は弱くなる」のです。
目次
第1講 意識の変容モード―人間は皆ちょっと変だ
第2講 破壊と死と笑い―人間はかなりアブナイ
第3講 男は「変性意識」と言うものを知らなければならない
第4講 日常からの離脱―何があんなに人を誘いこむのか?
第5講 今時、真・善・美の話?―それとも男の腹を据える薬?
第6講 覚醒欲求―人間はなぜ無意味な冒険をするのか?
第7講 言語のゲーム化―のれない理論にはのらなくて良い
第8講 「右翼」と「右翼性」について少しお勉強しよう
第9講 生活右派と生活左派、あるいはバカとチャッカリ
第10講 ウヨク性のレベルを上げる
結びの言葉―男の大局観
感想・レビュー
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